メコンデルタ地方カマウ省フータン郡フートゥアン村では、10年近く前から養殖池に農薬入りの「手榴弾」が投げ込まれてエビが全滅する事件が時々発生しており、養殖農家らは戦々恐々としている。
(C)Dan tri,Tran Vu、農薬入り「手榴弾」 |
2012年末のある日の午前3時ごろ、トイレに立ったズンさんは池に何かが投げ込まれる音を耳にした。よもや毒入り手榴弾かと池を見回ると、水面に泡が見えた。あわてて飛び込んで池の底から小さな壷を拾い上げると、中には白濁した農薬が入っていた。
今年8月末には、アインさんの養殖池のエビが一夜にして全滅した。大雨が原因と思った彼は、池を改造してエビを放ったが再び全滅してしまった。毒入り手榴弾を疑って池の水を抜いてみると、池の底から農薬の臭いのする粘土製の小さな壷が見つかった。
養殖農家らは、Aさんが怪しいと疑っている。フートゥアン村警察は、Aさんが粘土製の壷を作ったことを突き止めたが、Aさんは壷は子供の遊び用に作ったと主張している。村の警察署長は、他に証拠がないためAさんを処分することはできないとお手上げ状態だ。