フランス・パリの国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)本部でこのほど行われた無形文化遺産の保護に関する第9回政府間委員会で、ベトナム北中部の伝統民謡「ハットビ(Hat Vi)」の登録が正式に決まった。
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ユネスコが2006年に創設した無形文化遺産は、存続が危ぶまれる芸能や祭り、伝統工芸技術などの保護を目的としたもの。ベトナムからは、これまでに「宮廷音楽ニャ・ニャック」、「中央高原におけるゴングの文化的空間」、「フート省のフン王(雄王)の崇拝」、「南部の室内楽ダイトゥ」などが登録されており、今回登録された「ハットビ」が9件目となる。
「ハットビ」はベトナム北中部にかつて存在したゲティン省(現在のゲアン省とハティン省)の農村部で歌われてきた伝統民謡で、2012年にベトナムの文化スポーツ観光省により国家無形文化遺産に登録された。
なお、今回の政府間委員会ではこの他に、日本の「和紙」、韓国の「農楽」、北朝鮮の「民謡アリラン」、ブラジルの「カポエイラ」などが新たに無形文化遺産に登録された。