7月1日から発給が始まったベトナムの新デザインの一般旅券(パスポート)の使用を一部の国が認めていない問題で、公安省は12日、同省傘下の出入国管理局(A08)に対し、15日からパスポートの追記欄に出生地を印字するよう指導した。
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公安省はまた、ベトナム国民にパスポートを発行する権限を持つ在外公館宛てに、パスポートの追記欄に本人の出生地を印字するよう求める内容の公文書を送付した。
抜本的な対策として、同省は今後、政府および国会常務委員会に報告して承認を得た上で、新デザインのパスポートに出生地を記載する形でパスポートに関する規定を改正する。
新デザインのパスポートは、旅券のデザインを規定する公安省の通達第73号/2021/TT-BCAに従った新仕様となり、表紙の色が従来の緑色から紺色に変更されたほか、各ページにベトナムの風景や史跡が印刷されている。
国際民間航空機関(ICAO)のガイダンスによると、出生地はパスポートの必須情報に含まれない。出生地の記載の有無は国によって異なり、必須情報としては扱っていないが、ICAOは各国に対し、パスポートへの出生地の記載の有無について慎重を期すよう勧告している。
なお、出生地の無記載を問題視する各国当局は新デザインのパスポートの所持者の便宜を図るべく、ベトナム側に対しパスポートへの出生地情報の追記を求める形で対応している。