プラスチック管の腕で夢を描く14歳、地雷被害乗り越え

2016/10/30 05:11 JST配信

 地雷により両手を失い、両足にも障害を持つファン・チョン・ヒエウくん(14歳)は、画家になるという夢を実現させるため、両手にプラスチック製のパイプを装着し、父親の送迎で毎日学校に通っている。

(C) infonet
(C) infonet
(C) infonet
(C) infonet
(C) infonet
(C) infonet
(C) infonet
(C) infonet

父親が作ってくれた魔法のペン

 「ペンギン」という愛称で呼ばれているヒエウくんは、南中部沿岸地方クアンナム省ダイロック郡アイギア町5区に住んでいる。ヒエウくんの父親であるファン・ニーさんは農作業を終えると息子を迎えに急いでグエンチャイ中学校に向かう。終業の太鼓が鳴るとニーさんは校門に走り、ヒエウくんをバイクの前に乗せる。ヒエウくんには両手がないので、後ろに乗っても父親の背につかまることができないからだ。

 ヒエウくんについて尋ねられると、母親のグエン・ティ・ゴック・ダオさんは、3年前の恐ろしい事故を思い出して言葉に詰まった。「それは2013年11月初めの午後でした。授業が終わり、ヒエウは近所の子ども2人と一緒に山へ牛の放牧に行き、戦争時代の地雷を見つけました。子どもたちが好奇心から地雷に石を打ち付けると大きな爆発音が響きわたり、3人とも地面に叩きつけられました。息子は一番大きな怪我を負いました。両手を切断し、両足は歩くのが困難なほどの障害が残りました…」。

 妻が話すのを聞き、ニーさんは涙をこぼしながら続けた。「私たち夫婦には5人の子どもがいます。ヒエウは末っ子で、唯一の男の子です。ようやく授かった男の子で、小さい時から賢く元気な子だったので、家族は皆ヒエウを誇りに思い、期待をかけていました。まさかこのような事故に遭うなんて思ってもいませんでした…」。

前へ   1   2   3   次へ
[Tri Thuc Tre, infonet, 10/10/2016 14:57, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ホーチミン市フーニュアン区児童館の3階では障がい者向けに無料の合気道教室が開かれている。教室に通...

新着ニュース一覧

 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
 米グーグル(Google)と財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)は18日、ベトナム国内での...
トップページに戻る