世界のベトナム人街を訪ねて【ベルリン編・前編】

2025/07/06 10:30 JST配信

ベルリンのドンスアン

(C) T.Sasaki
(C) T.Sasaki

 日曜日の午前9時ごろ、ベルリンの東側に位置する市場「ドンスアン・センター」へ路面電車で向かった。休日の朝だというのに、電車の中は座れる座席がないほど人が多いのがとても意外だった。ところが電車がとある停車場に着くと人々がどっと降り始め、車中はたちまちがら空きに。実はこの停車場「Hertzstraße/ ndustriegebiet」こそがドンスアン・センターの最寄りとなる。降りて徒歩1分もかからない、目と鼻の先に「DONG XUAN CENTER」と書かれたゲートがあった。

ドンスアン・センターのゲート

 降りた人たちは、一様にドンスアン・センター方面へ向かっていった。ベトナムをはじめとした東洋系の人のほかヒジャブをかぶった中東系の人たち、ドイツ人など、あらゆる人種が一斉にゲートをくぐり、それぞれ目的の店へと散らばっていく。特定の店の方向が分かっている様子だということは、この市場には常連も多いのだろう。

 ドンスアン・センターはご存じの通り、ハノイ市にある大規模な市場の名称と同じだ。しかしハノイ市のドンスアン市場の建物と比べると、ベルリンのドンスアン・センターのほうがもっと大きい。なにしろ敷地内には長さ20mほどに及ぶ縦長の屋内市場が6棟のほか、その他倉庫などが並んでいるのだ。屋内市場の中は、中央にまっすぐ通る1本の通路の脇に各店舗が隣り合い配置されている構造。多くの場合、衣類やファッション雑貨、理髪店やネイルサロン、食品店が占めている。市場というと多少雑然とした部分もあるが、ドンスアン・センターに限っては整然とした印象を持った。

ドンスアン・センターに並び立つ屋内市場の建物

後編に続く

【Text & Photo by T.Sasaki】

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