9月に施行される新規定をまとめて紹介する。
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1.暗号資産市場の違反行為に最大2億VNDの罰金
暗号資産および暗号資産市場に関する行政違反の処分を定めた政令第284号/2026/ND-CP(9月1日施行)によると、違反時の最大罰金額は、組織に対して2億VND(約122万円)、違反時の最大罰金額は、組織に対して2億VND(約122万円)、個人に対して1億VND(約61万円)となる。
暗号資産取引市場の運営・サービス提供について、事業ライセンスを取得せずに暗号資産関連サービスを提供した場合、または許可なく広告・マーケティングを行った場合、1億8000万~2億VND(約110万~122万円)の罰金が科される。
2.国防体制を再編、ドローンの輸入・運用を厳格管理
軍事・国防分野に関する9本の法律の一部を改正・補足する法律(9月1日施行)では、2層制の地方行政モデルに合わせて地方軍事組織が再編されるほか、無人航空機(ドローン)の輸入から運用までを厳格に管理する。また、ドローン関連事業を条件付き投資・事業分野の一覧に残すことを規定している。
東北部地方クアンニン省と北部地方バクニン省をそれぞれ中央直轄市に昇格させる決議により、「クアンニン市」への昇格は9月1日、「バクニン市」への昇格は9月20日に発効する。
決議によると、両市はそれぞれ従来の省域全体を引き継ぐ。クアンニン市は面積6231km2、人口152万人で、30街区・22村・2特区で構成される。一方、バクニン市は面積4713km2、人口399万人で、45街区・54村で構成される。
また、都市開発法に基づき、投資誘致や財政、科学技術、デジタルトランスフォーメーション(DX)などの分野で優遇政策が適用される。
4.強制労働製品の輸入を禁止
外国貿易管理法の詳細を定める新たな政令第292号/2026/ND-CP(9月5日施行)は、従来の政令第69号/2018/ND-CPに代わるものとなる。今回の改正における最大の特徴は、強制労働によって生産された物品の輸入を公式に禁止する規定が追加された点だ。
新政令の付録で定められた輸入禁止リストでは、ベトナムが加盟する国際条約に基づき、全体または一部が強制労働によって採掘・生産・製造された物品の輸入が禁止される。この規定は対象となる企業や国、地域を問わず適用され、当該品目の管轄機関は内務省となる。
また、武器、爆発物、電子たばこ・加熱式たばこに加え、使用済みの消費財や医療機器なども輸入禁止品目に指定されている。関連省庁は、これらの禁止品目に関する詳細なHSコードを公表する責任を負う。
5.労働分野の違反処分、無許可就労に罰金・国外退去も
労働、社会保険、および契約に基づくベトナム人労働者の海外派遣分野における行政違反の処罰に関する政令第283号/2026/ND-CP(9月10日施行)によると、違反の性質や程度に応じ、警告または罰金が科されるほか、事業の一時停止や外国人労働者の国外退去などの追加処分が適用される。
社会保険分野では、強制保険への未登録や登録漏れに対し、人数に応じた罰金が科されるほか、意図的に納付を逃れる行為に対しては未納額の18~20%(最大7500万VND=約46万円)の罰金が科される。
外国人労働者に関しても、無許可就労に対する罰金や国外退去などの処分が規定されている。労働許可証(ワークパーミット)や労働許可証免除認定書を持たずにベトナム国内で就労した外国人労働者には、1500万~2500万VND(約9万1000~15万2000円)の罰金が科される。また、無許可の外国人労働者を雇用した雇用主に対しては、違反人数に応じて個人の場合は3000万~7500万VND(約18万3000~46万円)、組織の場合はその2倍の罰金が科される。
同政令では、家事使用人の雇用に関する違反行為への罰則も具体的に規定されている。現行の労働法では、家事使用人との書面による労働契約の締結や、雇用状況の通知義務が定められている。
今回の新政令により、◇家事使用人と書面による労働契約を締結しなかった場合、◇家事使用人が退職して居住地に戻る際の交通費を支給しなかった場合(家事使用人が契約満了前に労働契約を終了した場合を除く)は、警告処分が科される。また、◇警告を受けた後も同様の違反を繰り返した場合、◇家事使用人の雇用または契約終了について、村・街区・特区人民委員会に通知しなかった場合には、100万~300万VND(約6100~1万8300円)の罰金が適用される。
さらに、同政令によると、労働者の同意を得ずに時間外労働(残業)を強要した企業に対し、4000万~5000万VND(約24万4000~30万5000円)の罰金を科すほか、時間外労働の法定上限超過などに対して最大7500万VND(約46万円)の罰金を定めている。
なお、海外で働くベトナム人労働者に関する規定では、労働契約または職業訓練契約の終了後、脅迫や強制によらず自ら海外に不法残留した場合、8000万~1億VND(約49万~61万円)の罰金が科される。ただし、この規定は旧政令にも盛り込まれており、従来の罰則を引き継いでいる。
6.領事認証を不要とするハーグ条約が発効
外国公文書の認証を不要とするハーグ条約(アポスティーユ条約)が、ベトナムで9月11日に発効する。
アポスティーユ条約は、文書発行国の所管機関による認証に加えて、発行国に所在する文書使用国の大使館・領事機関で行う複数段階の領事認証手続きについて、これを不要とし、発行国でのアポスティーユ(外務省などが発行する付箋)付与に置き換える制度だ。これにより、加盟国間における公文書の利用が容易になる。
なお、アポスティーユは、署名、署名者の資格および押印の真正性を証明するもので、文書の内容自体を証明するものではない。条約の適用対象は、国家機関が作成した公文書、行政文書、公証文書、署名証明などとなっている。
7.外国人の出入国・居住管理を強化、データ連携を迅速化
ベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住管理に関する各省庁および地方自治体の連携体制を定める政令第286号/2026/ND-CP(9月15日施行)では、電子ビザ(eビザ)やビザ免除による入国者の管理強化、省・市レベルでの統括機能の明確化、データ連携の迅速化が図られる。
従来の政令にはなかった新たな規定として、電子ビザまたはビザ免除で入国する外国人の管理に関する連携規定が追加された。
各省庁および省・市人民委員会は、ビザ、投資登録証明書、企業登録証明書、労働許可証、専門職免許の発給状況や、外国人が参加する研修・協力プログラム、会議・セミナーなどの情報を出入国管理機関と共有しなければならない。また、これらの入国者が違法行為を行った場合の対応手順も規定されている。
8.産業クラスターでハイテク企業向け用地を優先確保
産業クラスターの管理・開発に関する政令第32号/2024/ND-CPの一部を改正・補足する政令第303号/2026/ND-CP(9月15日施行)では、産業クラスターにおける民間セクターのハイテク企業や革新的スタートアップ企業などを対象とした優先的な用地確保や投資奨励を規定している。
同政令では、産業クラスターの計画策定時に、ハイテク企業や革新的スタートアップ企業、中小企業向けに工業用地を確保することが義務付けられる。省・市人民委員会が具体的な用地面積を決定し、インフラ開発デベロッパーは対象企業向けの用地を確保する義務を負う。
なお、インフラ整備の完了から2年が経過しても優遇対象企業の誘致が進まない場合、デベロッパーは省・市人民委員会に報告し、他の一般企業に賃貸・転貸できるよう、産業クラスターの設立・拡張に関する決定の調整を求めることができる。
9.外国人の電子身分証明アカウント取得の対象拡大
電子識別および認証に関する政令第69号/2024/ND-CPの一部を改正・補足する政令第320号/2026/ND-CP(9月28日施行)により、ベトナムに合法的に入国または居住する外国人は、必要に応じて電子身分証明アカウントの取得が可能となる。
新たな規定では、外国人については従来のレベル1・レベル2の区分が廃止され、14歳未満を含め、ベトナムに合法的に入国または居住する外国人が電子身分証明アカウントの取得対象となる。
14歳未満の外国人が申請を行う場合、法定代理人または後見人が同行し、省・市レベル警察の出入国管理部門で手続きを行う。その際、法定代理人または後見人は自身の名義の携帯電話番号を使用して登録を行う。アカウントは、出入国管理国家データベースに顔写真や指紋が登録済みの場合は2営業日以内、未登録の場合は5営業日以内に発行される。






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