ベトナム戦争で被爆、今なお残るケロイドとの闘い

2015/10/29 15:59 JST配信

 AP通信の報道写真家でベトナム系米国人のニック・ウット(ベトナム語名:フイン・コン・ウット)氏が撮影したベトナム戦争の報道写真「戦争の恐怖」に写るカナダ国籍のファン・ティ・キム・フックさん(52歳)は、被爆から40年余り経った今、米国フロリダ州マイアミで火傷跡を消すためのレーザー治療を受けている。

(C) vov, フックさん
(C) vov, フックさん
(C) vov, 「戦争の恐怖」
(C) vov, 「戦争の恐怖」

 フックさんは、1972年6月8日、東南部タイニン省チャンバン郡で南ベトナム軍と北ベトナム軍が交戦した際、南ベトナム軍の戦闘機が投下したナパーム弾による爆撃で身体の65%に重度の火傷を負った。これまでに17回の手術を受けてきたが、このほどレーザー治療も開始した。

 フックさんのレーザー治療を担当するジル・ワイベル医師によると、レーザー治療によりフックさんの首や肩、左腕に残る大きなケロイドを平滑にするほか、フックさんがこの40年にわたり堪えてきた痛みを軽減させることができるという。治療には、およそ1年がかかる見通しだ。

 報道写真「戦争の恐怖」は、ナパーム弾による爆撃から逃れる少女と村人たちを写したもので、中央に写っている裸の少女(当時9歳)がフックさんだ。この写真は1973年、ピューリッツァー賞ニュース速報写真部門を受賞した。

[Phu Nu, VOV, 12:00 (GMT+7) 26/10/2015, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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