ホーチミン市で9日、バイクタクシー配車・予約アプリ「GrabBike(グラブバイク)」の運転手を狙った強盗事件が2件連続して発生した。犯人はアプリを通じてバイクタクシーを呼び出し、人気のないところに着くと運転手をナイフで脅してバイクを奪い逃走するという手口だ。
ホーチミン市タンフー区警察は10日、強盗の疑いでグエン・ホアン・ナム容疑者(男・21歳)の身柄を拘束していることを明らかにした。
ナム容疑者は9日未明、アプリを通じてレ・タイン・ズンさん(男性・34歳)の運転するバイクタクシーを呼び出した。その後、タンフー区ルイバンビック通り357番地に着いたところでナム容疑者はナイフを取り出し、ズンさんの頬を刺して脅した。
ナムさんの助けを求める声を聞いた通行人らは、ナム容疑者を捕らえ、容疑者が所持していたナイフ2本と携帯電話2台とともに警察に引き渡した。ナム容疑者は、金がなかったためバイクを奪って転売するつもりだったと供述している。
また、同日午前8時30分頃にも、同市ビンタン区ビンフンホア墓地でGrabBikeの運転手が強盗被害に遭い負傷する事件が発生した。通行人が倒れている運転手を発見し、警察に通報した。
被害者のチャン・バン・リーさん(男性・64歳)によると、リーさんは1人の男をビンフンホア墓地まで乗せたところで、男にナイフで腹部を刺されてバイクを奪われたという。犯人はそのまま逃走した。警察は引き続き捜査を行っている。