脳腫瘍で亡くなった7歳の少女ハイ・アンちゃんの角膜提供により、角膜移植を受けた患者2人が5日、遺族を訪問しアンちゃんの霊前に手を合わせた。
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アンちゃんは2月22日に脳腫瘍で亡くなり、家族の希望でアイバンクへ角膜を提供した。同月26日には移植希望者の中から73歳の女性患者と42歳の男性患者が選定され、それぞれ右目と左目の角膜移植手術を受けていた。
5日の昼、アンちゃん家族は角膜移植を受けた患者の家族からアンちゃんの霊前へのお参りを申し出る電話を受けた。数時間後、患者とその家族がタクシーでアンちゃん家族の自宅に到着した。
医療用メガネをかけた女性を見ると、アンちゃんの母親のズオンさんは女性の手を引いてアンちゃんの霊前に立ち、女性に「これがアンです、アンが見えますか?」と声をかけた。続いて同じく医療用メガネをかけた男性が霊前に立つと、ズオンさんはアンちゃんの遺影に向かって「アン、お2人がお参りに来てくださったわよ」と語りかけながら線香を手向けた。
お参りを終えるとズオンさんは女性を座らせて目を覗き込んだ。女性の目の奥に半月ぶりに再会する愛娘を思い、ズオンさんは笑顔になった。アンちゃんの祖母は女性に対して、早く目が良くなるようにと涙ながらに話した。その後、医者でもあるズオンさんは患者2人の目にライトを照らし見え方を尋ねたり、薬を正しく服用するよう指導した。
最後にズオンさんは患者2人に対し、「時々娘に会いに行かせてください」と話し、互いに連絡を取り続けようと約束しタクシーを見送った。