メタノール中毒患者に缶ビール15本投与し救命

2019/01/14 04:30 JST配信

 北中部地方クアンチ省で2018年12月25日、クリスマスパーティーで酒を飲んだ男性4人が意識障害のある状態で2か所の病院に救急搬送された。このうち、同省のクアンチ省総合病院に運ばれたグエン・バン・ニャットさん(48歳)は意識を失い、危険な状態だった。北中部地方トゥアティエン・フエ省のフエ中央病院に運ばれたレ・バン・スオックさんは3日後の12月28日に死亡した。

(C)Zing,NV
(C)Zing,NV

 この事故を調査したクアンチ省食品安全衛生支局によると、ニャットさんの血中メタノール濃度は1L中2100mgで、中毒を引き起こす10倍以上の濃度だった。別の1人も6倍以上の濃度だった。また、4人が飲んだ酒のサンプルを分析した結果、許容濃度の1119倍のメタノールが検出された。

 クアンチ省総合病院のレ・バン・ラム医師は、ニャットさんの症状からメタノール中毒と診断。ニャットさんの消化管にまず缶3本分のビール(990ml)を投与し、その後1時間毎に1缶ずつ投与した。合計15本(約5L)に達した時点で、ニャットさんの意識が回復した。ニャットさんは順調に回復し、1月9日に退院した。

 アルコールにはエタノールとメタノールの2種類があるが、アルコールが体内に入ると、まずエタノールが分解され、続いてメタノールが分解される。このうちメタノールは体内でホルムアルデヒドに変化して中毒を引き起こすため、死に至る危険性がある。今回、エタノールを含むビールをメタノール中毒患者に与えることで、エタノールの分解を優先させ、メタノールの分解を一時的に阻害し血液透析の時間を確保し、その間に血液透析により血液中のメタノールを除去できたため患者の命を救うことに成功した。

最終更新:2019年1月17日 14:00 JST

© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 この2か月、密造酒を飲んだ患者が病院に緊急搬送されるといった事例が相次いで発生している。ハノイ市...
 保健省食品安全局によると、2017年の年初3か月に約200人が急性アルコール中毒にかかり、このうち少なく...
 飲酒によるメタノール中毒事故が多発している中、ハノイ市商工局市場管理支局は、自家製を含めた酒類の...
 西北部地方ライチャウ省フォントー郡マーリーチャイ村で13日夜、村で行われた葬儀に出席し飲食をした村...

新着ニュース一覧

 東北部地方クアンニン省のクアンイエン沿岸経済区で、ベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)が総額約5...
 ハノイ市のノイバイ国際空港は、車両の混雑緩和を目的に3日から導入した新たな車両動線計画について、...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 英国・ロンドンの高等法院は、ベトナムのアニメ制作会社であるSコネクト(Sconnect)が制作する人気アニ...
 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかり...
 南中部地方ダナン市で3日、国際ミスコンテスト「ミス・ヘリテージ・グローバル2026(Miss Heritage Glob...
 産業資材事業やディバイス事業、メディカルテクノロジー事業を手掛けるNISSHA株式会社(京都府京都市)は...
 国防省傘下空軍士官学校(Air Force’s Officer College、南中部地方カインホア省)で4日、国防省の決定に...
 ホーチミン市公共交通管理センター(Ho Chi Minh City Management Centre of Public Transport=MCPT)は...
 8月3日に開幕した第16期(2026~2031年任期)国会の第1回臨時会合において、グエン・ティエン・ハイ内相...
 日本政府観光局(JNTO)ハノイ事務所によると、訪日ベトナム人の約8割が初めての日本旅行であり、2025年...
 ホー・クオック・ズン副首相はこのほど、関係省庁や地方代表を招集した会合を主宰し、北部紅河デルタ地...
 特定技能の登録支援事業を展開する株式会社シンク・スリー(徳島県徳島市)と、特定技能向けの教材開発な...
 株式会社安井建築設計事務所(大阪府大阪市)は、同社が100%出資するベトナム現地法人をハノイ市に設立...
 ハノイ市ドンアイン村の国家展示センター(VEC)で、8月5日(水)から7日(金)まで、アジア国際産業技術展示...
トップページに戻る