保健省は9日、ベトナム国内で新型コロナウイルス(nCoV)の感染が新たに確認されたと発表した。これに先立つ7日夜にも1人の感染が確認されており、10日午前の時点でベトナム国内の患者数は14人となっている。14人のうち3人は既に完治し退院している。
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7日夜に感染が発表されたのは北部紅河デルタ地方ビンフック省ビンスエン郡ティエンケー村(xa Thien Ke, huyen Binh Xuyen)に住む29歳の女性で、武漢で研修を受け帰国した日系企業従業員の1人。この女性は発熱や咳などの症状がないものの、検査で陽性だった。
9日に感染が発表されたのはビンフック省ビンスエン郡ソンロイ村(xa Son Loi, huyen Binh Xuyen)に住む55歳の女性で、先に感染が確認されていた日系企業従業員Dさん(23歳)の近隣住民だという。Dさんの母親(49歳)と妹(16歳)も6日までに感染が確認されている。
女性は1月28日にテト(旧正月)の挨拶でDさんの家を訪れ、約1時間滞在。その後Dさんの感染が確認されたことで、この女性は接触者リストに追加され、監視されていた。4日から発熱や頭痛、鼻水などの症状が出たため、ビンスエン郡の病院で隔離され、検査を受けたところ陽性だった。
7日夜に発表された29歳の女性とDさんらはビンスエン郡のタンロン工業団地にある日本プラスト株式会社(静岡県富士宮市)のベトナム子会社に務めており、8人で武漢に派遣され研修を受けた後、1月17日に中国南方航空(China Southern Airlines)のCZ8315便でハノイ市へ全員一緒に帰国した。
現在のところ武漢へ渡航した8人のうち6人が検査で新型コロナウイルス陽性だった。残る2人は引き続き隔離されている。
【ベトナム国内の感染者】
◇ホーチミン市:3人(うち1人退院)
◇南中部沿岸地方カインホア省:1人(退院)
◇北中部地方タインホア省:1人(退院)
◇北部紅河デルタ地方ビンフック省:9人(ビンフック省で5人、ハノイ市中央熱帯病病院で4人が治療中)