ホーチミン:中部地方の生春巻きの名店、店主は若きエンジニア

2018/09/30 05:25 JST配信

 就職して9か月後、チンさんは勤め先を退職し再出発することにした。今度は住居兼調理場として小さな部屋を借り、市場で食材を仕入れては下宿で調理し、自転車で各地へ配達した。

(C) Vnexpress
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 「タンフー区のレチョンタン通り(Le Trong Tan)から10区の工科大学まで配達したことがあって、到着した時には水を浴びたように汗だくになっていました。今思い出すと、あの時はよくあそこまでやれたものだと思います」とチンさんは笑う。

 調理や配達の傍らで、ソーシャルネットワーク(SNS)やチラシを活用し、タイソン風バインクオンのデリバリーサービスの宣伝にも精を出した。始めの1か月は1本1万5000VND(約72円)のタイソン風バインクオンが1日に8~10本売れる程度だった。チンさんのタイソン風バインクオンの味は次第に知られるようになり、小さな下宿に常時3人の学生をアルバイトで雇うほどになった。

 そして2017年、多くの支持を受けて、チンさんは考えた末にテーブル7つの小さな店舗を構えることにした。オープン初日はチンさん自身が驚くほどの大盛況だった。店はあっという間に広く知られるようになり、多くの客に故郷の味を提供するため広い店舗に移った。現在では2店舗を構えるほか、フランチャイズ(FC)で市内5店舗を運営するまでになった。売り上げは平均で月に4億VND(約191万4000円)に上る。

 チンさんは、ビジネスで最も大事なことは目標と根気だと語る。「ビジネスでも生活でも、私たちは多くの問題に直面します。その問題を解決し克服していくことが大切なんです。試練を克服すればするほど人は成長できると思っています」。

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[Vnexpress 00:03 2/8/2018, T]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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