ホーチミンの「資源回収集落」に暮らす人々、集団感染で生き死にの境

2021/11/28 10:44 JST配信

 住民のファム・ティ・ソンさん(女性・64歳、北部紅河デルタ地方タイビン省出身)によると、クラスター発生後は街区の医療当局から薬が配布されたという。集落では、感染したトゥーさん(女性・73歳)が亡くなり、ズアさんが音信不通になったほかは、皆比較的軽い症状で済んだ。

(C) thanhnien
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 「感染して死んだようになり、4日間は寝たきりで何も食べられず、嗅覚もなくなりました。近所の人たちは私が死んでしまうと思ったようで、以前よく資源を出してくれていた東部バスターミナルの人たちからも電話がかかってきました。でも、5日目にやっと温かいスープやお湯を口にすることができて、街区からもらった薬も飲むことができたので、徐々に回復していきました。十数日後には検査の結果も陰性でした」とソンさんは語る。

 新型コロナの影響で何か月も仕事がなくなり、さらに自分が感染者となり、ソンさんをはじめ集落に暮らす多くの家族が家賃を滞納した。しかし幸いなことに大家は理解があり、払えるだけ払ってくれればよいからと言ってくれた。また、ここが貧しい集落だと知っている人々が米や野菜、魚を差し入れてくれるおかげで、住民たちはまた1日をやり過ごすことができている。

 ソンさんの部屋から数ブロック離れたところに住んでいるチャン・ディン・ロイさん(男性・83歳、南中部沿岸地方ニントゥアン省出身)は、糖尿病の合併症により片脚の一部を切断したばかりだ。ベッドに腰かけて大音量で音楽を流すロイさんは、東部バスターミナルで水を運ぶ仕事をして長年かけて貯めた5000万VND(約25万5000円)でこの部屋を買い取った(正確には、家賃を支払わない代わりに一定額を大家に支払い、契約期間の終了後に借主は部屋を返し、大家は現金を返すという契約)。

 ロイさんは車椅子に乗って資源回収をする。資源を出す人たちは、ロイさんへの気持ちとして資源と一緒に少しの現金を渡している。倹約家なロイさんは、得たお金をすべて貯金しているため、今後病気をしても心配ないという。

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[Thanh Nien 13:12 09/11/2021, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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