悲壮感漂うベトナムサッカーリーグの未来

2012/09/06 14:13 JST配信

 8月初め、JリーグとVリーグの提携が発表された。これで閉鎖的だったVリーグの未来に光明が差したと考える者もいるが、多くのファンや関係者らは経済的困難に陥っているVリーグに悲観的な未来像を描いている。同じくJリーグと提携を発表したタイとは、間逆の未来を。4日付ボンダーが報じた。

(C) デイリーメール, 就任会見でのスヴェン・ゴラン・エリクソン氏
(C) デイリーメール, 就任会見でのスヴェン・ゴラン・エリクソン氏

 先日、世界的にも有名なサッカー指導者、スヴェン・ゴラン・エリクソン氏がタイ・プレミアリーグのBECテロ・サーサナFCのテクニカルディレクターに就任した。同氏はセリエAのASローマやSSラツィオ、イングランド代表などで指揮した経験を持つ名将だ。このニュースはタイのサッカーファンを歓喜させ、ベトナムのサッカーファンを失望させた。今のベトナムにこの様なビッグネームを迎える準備があるとは到底思えない。

 かつてのベトナム代表監督で、ベトナムに初の国際タイトルをもたらしたエンリケ・カリスト監督をタイのクラブチームに奪われたことも記憶に新しい。当然ながらベトナム国内にエリクソン氏に匹敵する指導者はいない。隣国のライバルに大きく水をあけられたと考える者は多い。しかし、仮にエリクソン氏のような指導者をベトナムに招くことが出来たとしても成功するかどうかは別問題だ。

 ベトナムでは、クラブの会長が全実権を握っていると言っても過言ではない。御世辞にもサッカーを熟知しているとは言えない彼らの顔色を窺いながら、選手やサポーターからの信頼も勝ち取らなければならないのだから。隣国のタイはクラブとサッカー協会が連携し、エリクソン氏の招聘を自国サッカーの発展に繋げようとしている。こうした体制が整わなければ、ベトナムサッカーに明るい未来が訪れることはないだろう。

[Bongda 10:9 4/9/2012U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ベトナムプロサッカーリーグ(Vリーグ)が誕生したのが2001年。その翌年に第1期タイプロサッカーリーグが...
 国際サッカー歴史統計連盟(IFFHS)はこのほど、2012年の世界サッカーリーグランキングトップ100を発表し...
 設立2年目を迎えるベトナムプロサッカー株式会社(VPF)は、ベトナムサッカーリーグ(Vリーグ)を次な...
 ベトナムのプロサッカーリーグ(Vリーグ)が苦境に立たされている。2012年シーズン終了後、多くのクラブ...
 国際サッカー連盟(FIFA)はこのほど最新のFIFAランキングを発表した。ベトナムは前回の120位から大きく...
 EURO2012で国中のサッカーファンが盛り上がった6月中、サッカーベトナム代表の国際親善試合3試合が行わ...
 文化スポーツ観光省は、ホーチミン市で17日に開催した「2020年までのベトナムサッカー強化戦略と2030年...
 東南アジアのサッカーチャンピオンを決める「AFFスズキカップ」の決勝戦「ベトナム対タイ」の第2戦が28...

新着ニュース一覧

 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・...
トップページに戻る