タクシー車内で産気づいた妊婦、路上に置き去りで男児死亡

2019/08/21 05:05 JST配信

 東南部地方ビンフオック省で17日、タクシー運転手が車中で産気づいた妊婦の運搬を拒み、道端に降ろして走り去るという事件が起きた。妊婦は路上で男児を出産したが、男児はまもなく死亡した。

(C)Tuoi tre,CTV
(C)Tuoi tre,CTV

 妊娠7か月余りのYさん(33歳)は17日午前5時ごろに急な腹痛を催し、家族がタクシーを呼んで病院に向かった。10kmほど離れた村の医療施設に着いたが、設備が不十分なため、ドンソアイ市の病院に向かった。しかし5kmほど走ったところでYさんが産気づいた。運転手はYさんと付き添いの家族を車から追い出して走り去り、1時間ほどして通りかかった別の車に病院に運んでもらったという。病院で男児の死亡が確認され、Yさんは入院して治療を受けている。

 この事件について、ハノイ市弁護士会所属のチャン・トゥー・ナム弁護士は、2015年刑法第132条で規定する生命が危険な状況にいる人に対する救助拒否の疑いで、運転手を起訴できるとの見方を示した。

 一方、ホーチミン市法律大学刑法学科の教員ディン・バン・ドアン氏は、運転手の行為には一切同意できないとした上で、刑事責任を問うには不十分との考えだ。刑法第132条の罪に該当する要件は母親の死亡だが、Yさんは生存している。また、男児が生まれたのは車からYさんを降ろした後であり、車から降ろした事が男児の死亡の直接の原因とは言えないという。ホーチミン市弁護士会のグエン・キエウ・フン弁護士も同様の見方を示し、「法律の穴」だと指摘した。

 

[Tuoi tre 11:11 19/8/2019 / Zing 16:41 19/8/2019,O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 南中部沿岸地方ダナン市で5日、タクシーに乗って病院に向かう途中だった23歳の妊婦が、運転手の助産に...
 ホーチミン市3区カックマンタンタム通りのレティジエン公園付近で12日昼頃、定期健診を受けるため、タ...
 ホーチミン市で22日午前、病院に向かうタクシーの中で妊婦が産気付いて出産を開始し、運転手の機転で最...

新着ニュース一覧

 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」はこのほど、6月のプライド月間(L...
 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
トップページに戻る