配給時代の労働者海外派遣と労働者たちの苦難、ソ連での一例

2019/11/24 03:59 ICT配信

 当時、外貨を母国に送金することはできず、稼いだお金は物資に変えて送るしかなかった。1か月の給料は、工場が社会保険や健康保険、家賃を控除した残りを受け取る。勤勉に働いて倹約すれば、毎月家族を助けるために色々な物資を購入するお金を何とか残すことができた。それでも多くの人は苦労した。

 当時の社会主義国は官僚制に従い、競争経済の基礎を築くことなく消費計画に合わせて生産するのみで、商品として生産するわけではなかった。そのため、どんな物かに関係なくたくさん購入する人は好まれなかったが、ベトナム人はあまりにも物が不足していたため、あるものは全て買い占めた。

 こうした状況を制限するため、店は購入者1人あたりの個数制限を設けた。しかしながら、このことがまた、店の従業員とベトナム人の間の秘密の取引という現象を生み出すことになった。多く買えた人は、必要としている人、買えなかった人に転売する。そこからベトナム人コミュニティの「闇市場」が萌芽した。

 物を買えたら、次は母国へ送ることになる。しかし、当時は輸送する物の数が非常に限られていたため、労働の期限が切れて帰国する人に頼んで運んでもらうことしかできなかった。

 そして、労働傷病兵社会省の労働協力局と在ソ連ベトナム大使館の干渉により、ソ連はようやく共同労働として働く労働者に対し、1.2m3の大きさの荷物1箱を毎年1回、海上輸送で母国に送ることに同意した。しかし、ベトナムに到着してもまだ煩雑な手続きがあった。

 1991年にソ連が崩壊し、ロシア経済は大きく混乱し、どの店も空っぽになり、多くの工場が閉鎖された。そして、ベトナム人労働者が帰国するための航空券も補償も何もなかった。

 一部の人々は帰国するためのチケットを買うために必死で節約した。残りの人々は生計を立てるために助け合った。そして、ベトナム人のその勤勉さと我慢強さから、一部の人々は現地での商売に成功し、繁盛させていったのだった。

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