3月29日の深夜、ホーチミン市タンソンニャット空港からタクシーで同市中心部に向かった日本人旅行者の女性が運転手から、不当に高い金額を請求された上、荷物を盗まれる事件が発生した。4日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
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被害者は日本人女性のオノ・アユミさん(27歳)。問題のタクシーはサイゴン・ホアンロンタクシーの車両で、アユミさんは29日の深夜0時頃、このタクシーに乗り、同市1区ファムグーラオ地区デタム通りに向かった。
目的地に着いたとき、メーターは25万2000ドン(約1008円)と表示されていた。アユミさんは運転手に50万ドン札(約2000円)を渡したところ、運転手は指を3本立て、更に100万ドン(約4000円)を請求した。運転手は計150万ドン(約6000円)をぼったくると、今度はATMまでタクシーを走らせ、現金を引き出してくるよう命令し、アユミさんをタクシーから降ろした。アユミさんがATMボックスに入った瞬間、タクシーは発進し、アユミさんの荷物を載せたまま走り去った。
一人取り残されたアユミさんは、ベトナム人の友人に連絡し助けを求めた。友人の助けもあり、その後、問題のタクシー運転手がサイゴン・ホアンロンタクシーのグエン・タイン・ハイ運転手であることをつきとめた。ハイ運転手は、公安の取調べに対して、当初否認を続けていたが、後に犯行を認めている。
サイゴン・ホアロンタクシーのレ・フイ・クオン副社長によると、ハイ運転手は騙し取った現金と殆どの荷物を被害者に返還した。しかし、衣類や化粧品など行方が分からない物については、会社が弁償として300万ドン(約1万2000円)を支払ったという。