ホーチミン:テト特需で家政婦確保できず、高日給+お年玉支給も

2019/01/21 16:15 JST配信

 テト(旧正月)を3週間後に控え、ホーチミン市では商業・サービス業が繁忙期を迎えている。ところが、日給100万VND(約4600円)の高額で求人をしても応募者が集まらない事態となっている。

(C) news.zing.vn
(C) news.zing.vn

 同市では例年テト前後に、小売店では倉庫や梱包、販売、会計、サービス業では飲食店の給仕や警備員、家政婦、宅配の需要が増えることから、12月中旬から求人広告が各所に掲載されている。

 同市学生支援センターによると、今年のテトシーズンにおける学生向け求人は前年比+20%増となっており、日給も同+10~15%増の14万~30万VND(約650~1390円)で推移している。中にはテト期間中の給与を通常時の2~3倍の額に設定している企業もあるという。多くの企業では、テト期間中の給与を通常時の額に上乗せするだけでなく、年始には従業員に「お年玉」を用意するところも多い。

 小売最大手のホーチミン市商業合作社(サイゴンコープ=Saigon Co.op)のスーパーマーケットチェーンのコープマート(Co.opmart)では、来るテトに合わせて市内の店舗で数千人規模の求人を出しており、このうちテト休暇中の学生を優先的に1000人採用する方針だ。

 ところが、求人数に対して応募者が集まらず、企業の多くで人手不足となっている。先の学生支援センターでも115か所の事業所から2760人の求人があったが、現時点で事業所に紹介し採用に至った学生数は1150人に留まっているという。

 家政婦や警備員の業種では、日給100万VND(約4600円)と高給を提示する求人も現れている。5区在住の女性は、年末年始の2018年12月20日から2019年1月10日までの期間に日給60万VND(約2780円)で家政婦を求人し、何とか人材を確保したが、テトの元旦(2019年2月5日)から三が日(2月7日)にかけては日給を100万VND(約4600円)まで引き上げても未だに応募者がいない。テト期間中の求職者も、元旦から三が日だけは休暇が欲しいと申し出る人も多いためだ。

 特に都市部では、家政婦の需要が高く売り手市場となっている。人材紹介会社によると、家政婦は日給50~100万VND(約2300~4600円)にお年玉をプラスしても確保が難しく、多くの世帯が家政婦探しに奔走している。

[news.zing.vn 09:36 16/01/2019, T]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 家事労働者(家政婦)は他の労働者と比べて脆弱で、特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生により...
 例年、テト(旧正月)直前の時期は便利な各種サービスの需要が増す。多くの忙しい人々にとって買い物や家...
 テト(旧正月)を目前に控え賑わうホーチミン市の歩道に、赤いアオザイを身にまとい、テトの楽し気な音楽...
 オンライン家政婦派遣サービスを展開するジュップビエック社(JupViec)は、グルメサイト「フーディ(Food...
 これまで家政婦を雇うには職業紹介センターで要望に合った人材を見つけるのが主流だったが、家政婦探し...
 政府によると、国内における2015年の家政婦需要数は25万人に上り、ハノイ市とホーチミン市では全世帯の...
 テト(旧正月)が迫っている中、ベトナムで「おしん」と呼ばれる家政婦の多くが帰省してしまっていること...
 あと2か月足らずで旧正月(テト)を迎える。この時期は、帰省で家を空ける家族や訪問客が多くて何かと忙...

新着ニュース一覧

 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
 米グーグル(Google)と財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)は18日、ベトナム国内での...
トップページに戻る