メコンデルタ地方の女子高生2人が視覚障がい者にとって画期的なスマートメガネ「神の目」を発明した。発明したのは、メコンデルタ地方ハウザン省ロンミー郡ルオンタム高校1年生のチャン・マイ・スアンさんとティ・ビック・ニャンさん。
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視覚障がいを持つ人々が日常生活で多くの困難に面していることに気づいた2人は、中学生だった2018年から視覚障がい者の生活に役に立つ補助具の研究開発を始めた。
いざ研究を始めると、補助具の開発に適した設備を見つけられず苦労し、さらには学んだ経験がないプログラミング言語C++やコマンドに四苦八苦した。それでも先生たちの熱心な指導を受けながら、なんと5か月後には初めての製品が完成した。一見すると普通のサングラスだが、2人が開発したメガネは様々な機能を備えた軽量の電子メガネだ。
メガネは一定距離内に障害物を認識すると、センサーが振動し使用者に伝達することで、障害物を避けて進行することが可能になる。また、搭載された全地球測位システム(Global Positioning System=GPS)により、使用者が自分の位置を把握でき、さらには使用者の位置情報を親族の携帯電話にメッセージとして送ることも可能。このほか、色判別センサーにより使用者は紙幣の色や額面の判別が容易になる。
メガネを試着した視覚障がい者の男性は、視覚障がいになってから30年以上にわたって困難な生活を強いられてきたが、メガネをかけると障害物や紙幣の額面を振動で教えてくれてとても助かるとコメントした。
スアンさんとニャンさんは、視覚障がい者が生活するうえでの障害や困難を少しでも軽減できるよう、今後も新しい機能の搭載を目指して研究を続けるつもりだ。