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【知ってる?ベトナムのお盆】「鬼月」と「ブラン祭」とは?【VIETJO LIFEコラム:【日本人が知らない】ディープなベトナム案内】

2020/08/18 12:00 JST配信

(本記事は、2020年8月11日付け「VIETJO LIFE」で配信されたものです。)

みなさん、こんにちは!ホーチミン在住のベトナム人 ICONIC のHanです。コラム 「【日本人が知らない】ディープなベトナム案内」 では、ベトナムでの旅行やグルメ・文化・ショッピング・その他おもしろ情報を発信していきます。

時が過ぎるのは早いもので、旧暦上で1年の半分が過ぎました。新暦上では8ヶ月が経ち、2020年ももうすぐ終わりますね。ところで皆さんは、今年の 「鬼月」 をどのように過ごしますか?鬼月とは、旧暦7月(新暦では8月中旬~9月中旬頃)を指します。亡き魂(鬼)がこの世に戻って自由に徘徊するといわれており、ベトナムのお盆 「ブラン祭」(Vu Lan)も毎年旧暦7月15日に行われます

なぜ鬼月というのか?鬼月には何をして過ごすのか?今回はベトナムならではの鬼月の風習について紹介します。

ベトナムの鬼月は、鬼が現世にやってくる!?

まずは、鬼月に由来する話をご紹介しましょう。みなさんもご存知の通り、ベトナム文化は中国の影響を受けています。鬼月もその一つで、道教(中国三大宗教の一つ:儒教、仏教、道教)におけるお釈迦様に起源があります。言い伝えによると、地獄の王である 閻魔大王(えんまだいおう)が鬼門を開き、旧暦7月2日~14日までは先祖の霊(鬼)がこの世に戻ってくる のです。その間、現世の人々は不運を避けるために、お粥や塩などを供えなければなりません。

鬼門を開けるよう命令する閻魔大王
引用:Lịch ngày TỐT


鬼を避けるには、お供え物?

経典「救抜焔口陀羅尼経」にも鬼にまつわる話があります。ある時、釈迦の十大弟子である阿難(アーナンダ)が座禅をしていると、ひどく痩せて口から火を噴いている餓鬼が現れたそうです。彼は阿難に、「三日後にお前は死んで、私のように生まれ変わる。それを避けたければ、餓鬼道のあらゆる衆生に対して食べ物を施し、三宝を供養せよ」と言いました。

口から火を噴く餓鬼
引用:VietNamNet


それを聞いて、阿難は釈迦仏に助けを求めたところ、釈迦仏は「一器の食物とともにお経を唱えれば良い」と説きました。実際にその通りにした阿難は、無事生き延びたそうです。これが先祖への供養として一般に広がり、鬼月には霊(鬼)にお供えをするという風習ができました。

また、亡き人の魂の行先は生前の行いによって決まり、生まれ変わって新しい人生を歩む、地獄へ落ちる、またはあの世をさ迷うことになる、という言い伝えもあります。もちろん、信じる人も信じない人もいますが、ベトナムには「 Co tho co thieng, co kieng co lanh (“健康的な食事には神が宿る”のような意)」の言い伝えがあるため、この風習は今もなお続いています。


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ICONICベトナム
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