ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ハノイで3世代続く国旗の縫製職人、祖国の象徴と伝統を守って

2021/09/12 10:17 JST配信
(C) vnexpress
(C) vnexpress 写真の拡大
(C) vnexpress
(C) vnexpress 写真の拡大
この記事に関連するおすすめの記事

国内最大の陶器製国旗がベトナムギネス認定

 国旗の縫製工場を開く前、フックさんはまず国旗の刺繍のステップから始めた。ダムさんはフックさんに、「1枚の国旗を完成させるには、まず赤い布の枠に黄金の糸で1針1針刺繍する方法を知らなければならないの。木に根っこがあるように、縫製の職業が発展し、存在し続けるための基盤になるものだから」と話し、機械での縫製もサポートしつつ、手で刺繍する技術も鍛えた。

 フックさんは以前、面積54m2もの大きな旗を縫ったことがある。これはベトナムの54の少数民族を象徴するもので、ベトナムの最北端にある東北部地方ハザン省ドンバン郡のルンクー国旗掲揚台に掲げられた。

 市場のニーズに応えるため、フックさん夫婦は国旗の縫製に最新の機械を導入し、美しく正確な国旗を生産するとともに、生産性を上げている。

 繁忙期には機械で縫う注文だけを受け、刺繍で作る注文は村落の職人たちに仕事を振り分ける。「国旗の刺繍と縫製への情熱は、祖父から両親へ受け継がれたもので、私も大人になってこの職業を継ぐことにしたんです」とフックさん。

 新型コロナに伴う社会的隔離措置の適用中は輸送手段がなく、注文も普段の3分の1ほどに減ってしまった。時折、新型コロナの影響を受けていない地域からいくつか小さな注文を受け、ハノイ市の顧客であればフックさんが少しずつバイクで運ぶか、配達員に依頼して輸送してもらっている。

 ある日の午後、フックさんの携帯電話が鳴った。話し終わったフックさんは、南部の顧客から500枚以上の国旗の注文が入ったことを急いで家族に伝えた。フックさん夫婦と2人の子供たちは、納期に間に合わせるため、夕食後に再び集まって作業を始めた。

前へ   1   2   3   次へ
[VnExpress 05:05 02/09/2021, A].  © Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
時代とともに消えゆくビンロウジ、商売上がったり (29日)

 「最近じゃビンロウジ(檳榔子、ヤシ科植物ビンロウ(檳榔)の種子)に関心を持つ人はほとんどいなくなった。結婚式用に買う人も少なくなって、嗜む人はほとんどいなくなった。好きで仕事を続けているけれど、商売...

メトロ1号線、元兵士や外交機関の代表者を乗せて試運転 (29日)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)管理委員会(MAUR)は、間もなく南部解放記念日(4月30日)とディエンビエンフー戦勝記念日(5月7日)を迎えるにあたり、4月26日に、同市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティ...

プラ製品の天馬、新工場建設でクアンニン省から投資登録証明書取得 (29日)

 プラスチック製品の製造・販売を手掛ける天馬株式会社(東京都北区)は、同社連結子会社である天馬ベトナム(TENMA VIETNAM)が東北部地方クアンニン省に第2工場を建設する件で、15日付けでクアンニン省から投資登...

ホーチミンの街並みに残る路上床屋の文化 (28日)

 ホーチミン市には、人生の半分以上の時間を他人の顔や頭髪を美しく整えることに費やしてきた人々がいる。路上床屋には、看板もなければ最新の備品もなく、使い古された革張りの肘掛け椅子と、古びた鏡、そして...

中古車・建機の解体業で豊かになった村 (27日)

 北部紅河デルタ地方ビンフック省イエンラック郡テーロー村(xa Te Lo, huyen Yen Lac)は、自動車や建設機械の解体業で豊かになった村として知られる。  この村で、中古の自動車やバイク、建機などを買い取り...

フエ:故チン・コン・ソンの名前を冠した学校が開校 (27日)

 北中部地方トゥアティエン・フエ省ナムドン郡人民委員会は24日、国民的音楽家である故チン・コン・ソン(Trinh Cong Son)氏の名前を冠した学校の開校式を開催した。式典にはソン氏の遺族や友人らが参加した。 ...

ホーチミン:市内初の「電子街」が10区に誕生 (27日)

 ホーチミン市10区7街区人民委員会は25日、市内初となる「ニャットタオ電子街(pho chuyen doanh dien tu Nhat Tao)」のお披露目式典を開催した。  電子街は、ニャットタオ(Nhat Tao)通り、ビンビエン(Vinh V...

ベトナム共産党、序列4位の国会議長を解任 首脳部解任相次ぎ異例の事態 (26日)

 ベトナム共産党中央執行委員会は26日に臨時会議を開き、本人からの希望を受けて、ブオン・ディン・フエ氏の政治局員・党中央執行委員・国会議長としての職を解任することを決定した。  中央執行委員会は解...

アップル製品の生産拠点数、ベトナムが世界4位 東南ア最多 (26日)

 米アップル社(Apple)がサプライチェーンの多様化に注力している中、依然として中国が同社最大の生産拠点となっているが、ベトナムでも生産拠点数が大幅に増えており、主要生産拠点の1つになっていることが同社...

中国、南シナ海で3か月間の漁獲禁止を発表 ベトナム外務省が抗議 (26日)

 中国は、5月1日から約3か月間にわたり南シナ海での漁獲を禁止すると発表した。漁獲禁止が適用される範囲には、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)周辺海...

ハノイ:行政区再編計画を承認、ホアンキエム区の合併なし (26日)

 ハノイ市人民委員会は25日、2023~2025年の行政区再編計画を承認した。これにより、ホアンキエム区の合併はせず、郡レベル(郡・区・町=thi xa)の行政区の数を現在の30で据え置くことで一致した。  計画に...

授業料返還渋る英語学校エーパックス運営会社に56万円の罰金処分 (26日)

 国家証券委員会(SSC)は、情報公開規定に違反したとして、英語学校「エーパックス・リーダーズ(Apax Leaders)」を運営するエーパックス投資ホールディングス[IBC](Apax Holdings)に9

双日、地場SaaS企業のフィンベトに出資 (26日)

 双日株式会社(東京都千代田区)は、ベトナムで主流となっている家族経営を中心とした小規模小売店の受発注管理やキャッシュレス決済用のスマートフォンアプリなどを手掛けるSaaS企業のフィンベトテクノロジー(Fi...

三菱重工、ベトナム現地法人を設立 駐在員事務所の機能を大幅強化 (26日)

 三菱重工業株式会社(東京都千代田区)は、ベトナム現地法人「ベトナム三菱重工業(MITSUBISHI HEAVY INDUSTRIES VIETNAM)」を設立し、このほど本格活動を開始した。ハノイ市バーディン区に本社、ホーチミン市1区...

南北高速道路、カムラム~ビンハオ区間が開通 投資総額540億円 (26日)

 南北高速道路の東側路線建設工事の一部である南中部沿岸地方カインホア省カムラム~南中部沿岸地方ビントゥアン省ビンハオ(Cam Lam~Vinh Hao)区間が26日午前に開通した。  同区間は全長78kmで、官民パート...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2024 All Rights Reserved