ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ホイアンで100年続く漢方薬局の息子が経営するハーブティー店

2017/12/09 05:15 JST配信
(C) Anh Ngoc, Zing.vn
(C) Anh Ngoc, Zing.vn

 南中部沿岸地方クアンナム省ホイアン市の旧市街を通る主要道路の1つであるチャンフー(Tran Phu)通りに、小さなハーブティー店「モットホイアン(Mot Hoi An)」がある。「モット」は店主のグエン・フー・スアンさんが幼いころに家族に呼ばれていたニックネームだ。「当初は別の店名も考えていましたが、最後にはモットを選びました。ベトナム人だけでなく外国人にも覚えやすく親しみやすいでしょ」とスアンさん。

 ハーブティーは1杯1万VND(約49円)で、ハーブの香りにほのかな甘みが加わりさっぱりとしていて、蓮の花びらと茶葉が添えられ目にも美しい。店のレイアウトも、古民家の店先にたくさんの鉢植えが並べられ、伝統的な中に自然やモダンさもあり、オープンから2年と日が浅いものの既に観光客にとっては外せない訪問地になっている。

 スアンさんはハーブティーの配合を決める際に、観光客が旅先の料理を食べ消化不良や腹痛を起こすことから、お腹を温め、かつ消化に良い原料を考えた。そこで、同店のハーブティーは緑茶をベースに生姜、レモングラス、ライム、桂皮など陰と陽、温と涼の要素を持ち、身体のバランスを整える原料が使われている。そのため、このハーブティーには安眠効果があるほか、喉を潤し涼しく感じる一方でお腹は温かくなり消化を助ける効果もあるという。

 スアンさんの実家は同じ通りにあり、100年続く漢方薬局を営んでいるため、モットのハーブティーは美味しいだけでなく、身体に良い原料を研究し尽くした配合になっているのだ。

 スアンさんは大学卒業後、旅行業や教育などの職につきながらも自宅のある旧市街で飲料店を開きたいと考えていたという。そして、近年は自然食品やハーブなど健康志向の人が増えていることから、観光客を誘致できるようベトナムの伝統を維持しつつ、ベトナム人の若者にも親しみが持てるハーブティー店が誕生した。

 当初は屋台でハーブティーを販売していたが、歩道での屋台が禁止されてから自宅での経営に切り替えた。現在ではハーブティーのほか、バインミー(ベトナム風サンドイッチ)やカオラウ(ホイアン名物の汁なし麺)、チキンライス、ワンタン、蓮の実のチェー、豆腐のチェーなど食事も提供している。

[Anh Ngoc, Zing.vn, 08:39 05/12/2017, T].  © Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
映画ドラえもん のび太の地球交響楽、ベトナムで5月24日公開 (6:04)

 映画ドラえもんシリーズ通算第43作となる「映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)」が、5月24日からベトナム全国の映画館で上映を開始する。  今作は、原作者である藤子・F・不二雄の生誕90周年...

電動バイクのペガ、新モデル「ペガeスマートAI」を発売 (5:41)

 電動バイクメーカーのペガ(Pega、前身:HKバイク)が新モデル「ペガeスマートAI(Pega eSmart AI)」を発表した。国内市場での販売だけでなく、インドネシアとインドにも輸出する計画。  「ペガeスマートAI」...

4月30日の南部解放記念日と5月1日のメーデーに読みたい記事5選 (4/30)

 今から49年前の1975年4月30日、サイゴンの南ベトナム大統領官邸(現在のホーチミン市の「統一会堂」)の正門に2台の戦車が突入し、サイゴンが陥落しました。これにより、長く続いたベトナム戦争が終結しました。 ...

ホーチミンの街並みに残る路上床屋の文化 (4/28)

 ホーチミン市には、人生の半分以上の時間を他人の顔や頭髪を美しく整えることに費やしてきた人々がいる。路上床屋には、看板もなければ最新の備品もなく、使い古された革張りの肘掛け椅子と、古びた鏡、そして...

ホーチミン:第2回バインミーフェスティバル、5月17日から開催 (4/30)

 ホーチミン市で5月17日(金)から19日(日)にかけて、第2回バインミーフェスティバルが開催される。今年のイベントには、半世紀以上の老舗を含む有名バインミー店やレストラン、調味料メーカーなどが約150ブースを...

韓国ボーイズグループ「TEMPEST」、ベトナム初単独公演決定 (4/30)

 2022年3月に韓国でデビューした、ベトナム人メンバーを含む7人組グローバルグループ「TEMPEST(テンペスト)」が、6月15日(土)19時からベトナムで初の単独公演を行う。  これは、ワールドツアー「WORLD PREMI...

時代とともに消えゆくビンロウジ、商売上がったり (4/29)

 「最近じゃビンロウジ(檳榔子、ヤシ科植物ビンロウ(檳榔)の種子)に関心を持つ人はほとんどいなくなった。結婚式用に買う人も少なくなって、嗜む人はほとんどいなくなった。好きで仕事を続けているけれど、商売...

メトロ1号線、元兵士や外交機関の代表者を乗せて試運転 (4/29)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)管理委員会(MAUR)は、間もなく南部解放記念日(4月30日)とディエンビエンフー戦勝記念日(5月7日)を迎えるにあたり、4月26日に、同市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティ...

プラ製品の天馬、新工場建設でクアンニン省から投資登録証明書取得 (4/29)

 プラスチック製品の製造・販売を手掛ける天馬株式会社(東京都北区)は、同社連結子会社である天馬ベトナム(TENMA VIETNAM)が東北部地方クアンニン省に第2工場を建設する件で、15日付けでクアンニン省から投資登...

中古車・建機の解体業で豊かになった村 (4/27)

 北部紅河デルタ地方ビンフック省イエンラック郡テーロー村(xa Te Lo, huyen Yen Lac)は、自動車や建設機械の解体業で豊かになった村として知られる。  この村で、中古の自動車やバイク、建機などを買い取り...

フエ:故チン・コン・ソンの名前を冠した学校が開校 (4/27)

 北中部地方トゥアティエン・フエ省ナムドン郡人民委員会は24日、国民的音楽家である故チン・コン・ソン(Trinh Cong Son)氏の名前を冠した学校の開校式を開催した。式典にはソン氏の遺族や友人らが参加した。 ...

ホーチミン:市内初の「電子街」が10区に誕生 (4/27)

 ホーチミン市10区7街区人民委員会は25日、市内初となる「ニャットタオ電子街(pho chuyen doanh dien tu Nhat Tao)」のお披露目式典を開催した。  電子街は、ニャットタオ(Nhat Tao)通り、ビンビエン(Vinh V...

ベトナム共産党、序列4位の国会議長を解任 首脳部解任相次ぎ異例の事態 (4/26)

 ベトナム共産党中央執行委員会は26日に臨時会議を開き、本人からの希望を受けて、ブオン・ディン・フエ氏の政治局員・党中央執行委員・国会議長としての職を解任することを決定した。  中央執行委員会は解...

アップル製品の生産拠点数、ベトナムが世界4位 東南ア最多 (4/26)

 米アップル社(Apple)がサプライチェーンの多様化に注力している中、依然として中国が同社最大の生産拠点となっているが、ベトナムでも生産拠点数が大幅に増えており、主要生産拠点の1つになっていることが同社...

中国、南シナ海で3か月間の漁獲禁止を発表 ベトナム外務省が抗議 (4/26)

 中国は、5月1日から約3か月間にわたり南シナ海での漁獲を禁止すると発表した。漁獲禁止が適用される範囲には、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)周辺海...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2024 All Rights Reserved