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- ロンビエン橋改修に70万EUR無償支援
- フランス植民地時代に仏企業が建設
- 全面改修で市のランドマーク化を期待
フランス政府は、ベトナム・フランス外交関係樹立50周年(1973~2023年)を機に、ハノイ市のホアンキエム区とロンビエン区を結ぶロンビエン(Long Bien)橋の全面改修に向けて、同市人民委員会に70万EUR(約1億0900万円)の無償支援をすることを決定した。在ベトナム・フランス大使館が15日に明らかにした
ロンビエン橋は、フランス植民地時代の1898年から1902年にかけて、フランスの建設会社によって建設された。全長1691m。当初は1897年から1902年までインドシナ総督を務めていたポール・ドゥメール氏に因んで「ドゥメール橋」と名付けられた。
ホン川(紅河)に架かる初の鉄製の鉄道橋として知られ、ベトナム戦争時は補給路を断つため何度も米軍によって爆撃されたが、その度に修復が行われてきた。開通から120年以上が経ち、ベトナムの歴史の証人となっているロンビエン橋だが、自動車やバイクなども乗り入れることから老朽化が進んでいる。
オリヴィエ・ブロシェ在ベトナム・フランス大使は、「今回の改修により、橋の安全性が確保されるだけでなく、両国の歴史を象徴するこの建築遺産が、市の発展に貢献するランドマークに生まれ変わることを期待する」と述べた。