ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

【第2回】勉強は楽しい?

2018/08/20 11:30 JST配信

おおぞら幼稚園 には、日本国籍の子どもたちが約80%在籍していますが、残り20%は国際家庭の子どもたちです。日本とベトナム、日本とタイ、日本と台湾、などアジア圏が多いです。ある国際家庭の保護者の方から「ひらがなを教えてくれないか」という要望をいただきました。文科省の幼稚園教育要領には、授業のような形で国語や算数を教えることは織り込まれておらず、本来幼稚園では実践していません。幼稚園では、幼児期の子どもにとって、遊ぶことが全て学びにつながるアクティブラーニングと考えています。今回のリクエストに対しては、幼稚園の保育とは別に切り離して考え、保育が終わった後に短い時間ではありますが、ひらがな学習に重きを置いたお教室を始めることにしました。

どんな形でひらがな教室を行おうか迷いました。1時間といえども、子ども達が飽きずに学習に向かうにはどうしたらいいかを考えました。一回で習う文字は2文字。あとは、迷路や、クロスワードのようなパズル、ハサミを使っての製作のようなものを混ぜることにしました。

保育中は時間割がありません。子どもにひらがな教室と普段の幼稚園の活動が違うことを意識させるために、「おねがいします」の挨拶から始まり「ありがとうございました」の挨拶で終わるというお教室の意識も持たせることにしました。

Aくんはひらがな教室の1日目にどんなことが始まるのか、期待してやってきました。全てが初めてなので、1回目は飽きることなく終了しました。

2回目終了後、お母様から「あしたはWorkがある?」とAくんが家で何度も聞くと話を伺いました。Workと聞いて最初はなんのことか分からなかったのですが、ひらがな教室のことを言っていたということが後日わかりました。

また、ひらがな教室は保育室を使用するため、机・椅子の準備を教員がやっていたのですが、驚くことに2回目からはAくん自ら机の準備を始めました。椅子も日によって、先生と向かい合う配置だったり、隣にする配置だったり自分で決めています。ノートの準備よりも先に机の準備をするという気持ちにこちらが驚かされました。Aくんは朝登園すると今日はWorkがある日かどうかを確認しに来ます。

ひらがな教室が始まって3ヶ月が経ちます。週3回のペースなのでまだ50音の途中ですが、Aくんは字が読める喜びを確実に感じていています。登園すると絵本を持ち出し、読めるところを拾い読み、書けるようになったひらがなを組み合わせ、友だちの名前が書けると大喜び。(すでに自分の名前だけは書けていましたが)

私は、自分自身が幼い頃の勉強への意識はどうだっただろうと振り返りました。しかし、Aくんのようにこんなに学習を楽しみに待った記憶は、私の場合、悲しいかな、ありません。

先日、Aくんのお父様から、こんなメッセージをいただきました。

何かを学ぶとき、楽しく学ぶというのは、理想だと思います。園長先生から日本語を教わるようになってからは、家に帰ってきても、「パパ、<か>はこうやって、こうやって、こうでしょ」と身振り手振りで、覚えたてのひらがなを書いてくれます。楽しいんだろうなと想像していました。 また、親子面談の時に担任の先生から、ひらがな教室の前に、自分で椅子や机を準備しているという話を聞いて、びっくりしました。園長先生のひらがな教室でこれからも学ぶことの楽しさをたくさん感じてほしいと思います。そうすれば、将来、自分が興味を持ったことを、どんどん学んでいけると思います。

幼い子どもが私達大人に教えてくれることはたくさんあります。今回私はAくんから、改めて「学習する喜び」を教えてもらっています。「勉強が楽しい」「学ぶことが嬉しい」、こんな気持ちを持って成長していく子どもは、今後どんな学びをしていくだろうかと非常に楽しみです。「子どもから学ぶこと」を皆さんもこれからたくさん味わってほしいと思います。

著者紹介
多々内三恵子
おおぞら日本人幼稚園理事長・園長。

タオディエン日本人幼稚園園長。

静岡大学教育学部附属幼稚園・青山学院幼稚園教諭を経てホーチミンで日系幼稚園を開園。

日本の保育を真摯に、かつユニークに展開中。

子どもの世界の面白さを語ったら止まらない。

>> おおぞら日本人幼稚園ウェブサイト

>> タオディエン日本人幼稚園フェイスブックページ
子育て奮闘中のパパママにエール!
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミン市人民委、新たな公示地価調整係数の構築案を承認 (6:32)

 ホーチミン市人民委員会は、2026年7月1日より適用される新たな公示地価調整係数(K係数)の構築プロジェクトを承認した。このプロジェクトは、科学的根拠に基づき公平性を保ちつつ、不動産市場の実際の変動をより...

2030年の外国人観光客5000万人へ、政府が新目標を設定 (6:20)

 文化スポーツ観光省はこのほど、「2045年を視野に入れた2021~2030年期の観光開発計画」の調整を承認する決定第374号を公布した。同決定では、2030年に4500万~5000万人の外国人観光客を受け入れるという新たな...

環境モニタリング事業で違反、元環境局長ら起訴 データ改ざんも (5:40)

 公安省傘下環境犯罪防止警察局(C05)はハノイ市警察と協力し、農業環境省の北部環境モニタリングセンターなどで発生した違反事件を摘発した。当局は、農業環境省傘下環境局の元局長であるホアン・バン・トゥック...

戦死した夫が妻に残した10枚の手紙、半世紀経て映画に登場 (3/29)

 北部紅河デルタ地方フンイエン省在住のダン・ティ・ソーさん(女性・75歳)は、夫が戦死する前に書いた手紙が、半世紀以上の時を経て映画のインスピレーションの源となり、かつての自分の悲しみが誇りへと変わる...

ミス・ワールド・ベトナム2025、ハノイ出身の才媛が栄冠 (5:08)

 3月29日夜、「ミス・ワールド・ベトナム2025」決勝大会がホーチミン市第7軍区スタジアムで開催され、ハノイ市出身のファン・フオン・オアイン(Phan Phuong Oanh)さんが、他の46人を抑えて優勝した。  準ミ...

フエ市など北部と北中部の9省・市で人民委主席が再選 (4:17)

 2026年3月末にかけて、全国の複数の省・市で2026~2031年任期の人民評議会の第1回会議が開催され、人民委員会主席をはじめとする地方政府の主要ポストの選出が行われた。今回報じられた9つの省・市では、いずれ...

JICA、ベトナムのグリーン成長などに500億円の円借款 (3:40)

 国際協力機構(JICA)はハノイ市で3月30日、ベトナム政府との間で、「グリーン成長および気候に対する強靭性のためのGXプログラムローン」を対象とする円借款貸付契約に調印した。借款金額は上限500億円となる。 ...

ベトナム国際見本市2026、ハノイで4月8日から開催 (2:26)

 ハノイ市ドンアイン村の国家展示センター(VEC)で、4月8日(水)から11日(土)まで、「第35回ベトナム国際見本市(Vietnam Expo 2026)」が開催される。  同展示会は、政府の委託を受けて商工省の主宰のもと、貿...

ロンタイン空港、首相が26年第4四半期の商業運用開始を指示 (3/31)

 ファム・ミン・チン首相は29日、東南部地方ドンナイ省で建設中のロンタイン国際空港を視察し、2026年第3四半期(7~9月)までに同空港の建設を完了させ、同年第4四半期(10~12月)に商業運用を開始するよう指示し...

国家観光年2026、ザライ省で開幕 海と森がテーマ (3/31)

 南中部地方ザライ省クイニョン街区のグエンタットタイン広場で3月28日夜、「国家観光年2026」の開幕式が開催された。今年のテーマは「ザライ - 青い海に触れる大森林」で、ベトナムの文化や歴史的価値を称え、...

ホーチミン市人民委員会主席、ドゥオック氏が再選 (3/31)

 30日に開催された第11期(2026~2031年任期)ホーチミン市人民評議会の第1回会議で、グエン・バン・ドゥオック氏が同市人民委員会主席に再選された。ドゥオック氏は1968年生まれの58歳。南部地方タイニン省の出身...

戦死者の遺骨捜索・収集・身元確認プロジェクト、500日間集中実施 (3/31)

 戦争傷病者・烈士記念日80周年(1947年7月27日~2027年7月27日)に向け、「烈士(戦死者)の遺骨捜索・収集・身元確認を強化する500日間集中プロジェクト」国家指導委員会委員長のファム・ティ・タイン・チャー副首...

ドンナイ省人民評議会、中央直轄市格上げ方針を承認 (3/31)

 東南部地方ドンナイ省人民評議会は28日に開催された第11期(2026~2031年任期)の第1回会議で、同省の中央直轄市への格上げに向けた方針を承認する決議を採択した。このほか、省直属の10街区を設立する方針や、同...

イオンエンターテイメント、ホーチミンにシネコン初出店 (3/31)

 日本全国で「イオンシネマ」97劇場を運営するイオンエンターテイメント株式会社(東京都港区)は20日、ホーチミン市に新シネマコンプレックス「イオンベータ・セントラル・プレミアム(AEON BETA Central Premium)...

豪海軍のフリゲート「トゥーンバ」、ダナンに寄港 (3/31)

 オーストラリア海軍のアンザック級フリゲート「HMASトゥーンバ(HMAS Toowoomba)」が28日、南中部地方ダナン市のティエンサ港に寄港した。士官と乗組員200人余りが4月1日まで4日間の公式訪問を行っている。 ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved