ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第60回】ベトナムで人気のカフェ・レストランは?

2023/04/11 16:00 JST配信

ベトナムで人気のカフェ・レストランは?

ベトナムには多くのカフェ・レストランがあります。都市部を中心に1600以上のカフェチェーンと1500程度のレストランチェーンがあると言われており、特にカフェの多さはコーヒー大国ベトナムの特長と言えます。カフェで友人・家族と数時間会話を楽しんだり、仕事や勉強に時間を費やすのはベトナムの一般的な風景です。それではベトナムの人々はどういった外食店舗を利用しているのでしょうか?ホーチミン・ハノイの2都市で利用度や人気の店舗について調べてみました。

外食店舗の利用頻度を見てみると、やはりカフェの利用頻度の高さが目立ちます。6割弱の人々が週に1度以上カフェ関連のチェーン店舗を利用しています。一方で食事面となると、朝食の外食比率は高いものの路面店の利用が一般的なこともあり、外食の利用はファーストフードを除いてはそこまで高くはありません。

知名度と豊富なメニューで人気のHighlands Coffee

まず、人気のカフェを見てみると、店舗数の多いHighlands Coffeeがダントツの人気を集めています。ベトナム全土で600店舗もありブランド力も高く、メニューも豊富なことから性別・年齢を問わず多くの人々に親しまれています。続くのがメニューが特長的なPhuc Long、店舗の雰囲気が好評なThe Coffee Houseと続きます。グローバルブランドのStarbucksはブランド力は高いものの価格などの原因からそこまで利用が高くありません。

人気のチキンと浸透し切らないハンバーガー文化

レストランについて見てみると、やはり利用度が高いのがファーストフードです。とはいえ、ベトナムではハンバーガーよりもチキン系のメニューが人気で、人気のチェーン店舗もベトナムでの進出が早かったKFCやLotteriaなどの店舗です(ちなみにベトナムではLotteriaもハンバーガーよりもチキンを積極的に押しています)。マクドナルドについては価格が高めといったイメージが強く世界的なブランドの知名度はあるもののそこまで成功しているとは言えないのが現状です。廉価で手軽なバインミーと比較されてしまうのもハンバーガー中心のマクドナルドが他の国のような人気を集められない原因かもしれません。

家族で楽しむBBQ、Hotpot

ファーストフード以外では、家族や大人数で楽しめるBBQやHotpot(鍋)などの分野が人気で、ショッピングモールなどでは多くのチェーンが店舗を展開しています。その中で人気なのがKichi Kichi、Gogi House、King BBQ、Sumo BBQなどの店舗でいずれも魅力的な価格の食べ放題のメニューで顧客を集めています。そんな中でも、Gogi Houseはメニューの豊富さで、Kichi Kichiは廉価な価格で、King BBQはそのバランスで・・とそれぞれ異なる特長で親しまれています。

2割が日本食レストランを利用。ハレの日の日本料理

それでは日本食はどうでしょうか?「Sushi」などの知名度は非常に高いものの、実際に日本食のレストランを定期的に利用するのは都市部の2割程度の人々に限定されており、比較的収入が高めの20代・30代の利用が高めです。日本食のレストランチェーンはホーチミンを中心に展開している店舗が多く、2023年3月の時点でiSushiが22店舗、Tokyo Deliが15店舗、Sushi Teiが14店舗、Sushi Hokkaido Sachiが10店舗をベトナムで展開しています。他のレストランと比較しても価格が高いことから何かの記念や特別な時に利用する人が多いようです。寿司・刺身などの生魚系にとどまらず、天ぷら、茶碗蒸し、肉類まで幅広い料理が魅力的な見た目で提供されている点が人気を集めています。

ベトナム人は食については非常に保守的だと言われます。新たな食の浸透には時間のかかる国ではありますが、より収入の増加によりいろいろな料理を楽しむ傾向は見てとれます。今後モールなどがさまざまな地域で展開されたり、オンラインなどで手軽に様々な料理が楽しめるようになることでベトナム人の外食習慣も若者を中心に変わっていくのではないでしょうか?

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミンに自由貿易区を設立、国会決議 (12日)

 国会は11日、ホーチミン市に自由貿易区を設立して投資を誘致し、地域経済の中心地とするための特別制度の試行に関する決議を賛成多数で採択した。同市の開発にかかる特別制度の試行に関する2023年の国会決議第9...

国会、司法関連の法律2本を可決 受刑者の権利と義務を規定 (12日)

 国会は10日、改正刑事判決執行法および拘留・勾留・居住地制限措置に関する法律を含む、司法に関連する法律2本を可決した。  このうち、改正刑事判決執行法は15章180条で構成され、2026年7月1日に施行され...

国会、国家管理関連の法律4本を可決 汚職防止規制強化 (12日)

 国会は10日、◇汚職防止法の一部を改正・補足する法律、◇改正国会・人民評議会監視活動法、◇国民対話法・苦情申し立て法・告発法の一部を改正・補足する法律、◇国際条約法の一部を改正・補足する法律を含む、国...

車いすでピックルボールに打ち込む人々 (7日)

 グエン・バン・フアンさん(男性・40歳)は毎週、東北部地方クアンニン省からハノイ市まで100km以上の道のりを三輪バイクで走り、ピックルボールに打ち込んでいる。フアンさんにとって、ピックルボールは障がいへ...

25年1~11月期の新規設立企業17.8万社、前年同期比+20.9%増 (12日)

 財政省傘下統計局(NSO)が発表したデータによると、2025年1~11月期に全国で新規設立された企業は前年同期比+20.9%増の17万7993社、登録資本金の合計は同+20.9%増の1753兆2190億VND(約10兆3000億円)だった。同...

フェニカーと韓国緑十字、健康診断施設をハノイに開業 (12日)

 韓国の製薬会社である緑十字ホールディングス(GC Holdings=GC)はこのほど、ハノイ市で健康診断施設「GC&フェニカー・ヘルスケアセンター(GC&Phenikaa Healthcare Center)」を開業した。  同施設は、地場...

25年11月新車販売台数統計、月間販売台数は年内最多 (12日)

 ベトナム自動車工業会(VAMA)の発表によると、2025年11月におけるVAMA加盟企業とVAMA非加盟企業を合わせた新車販売台数(TCモーターおよびビンファスト=VinFast含まず)は前月比+4%増、前年同月比では▲11%減の3...

国会、交通・インフラ関連の法律3本を可決 遅延・欠航の補償など (12日)

 国会は10日、◇改正民間航空法、◇改正建設法、◇改正計画法の交通・インフラ関連の法律3本を可決した。  このうち、改正民間航空法は11章107条で構成され、2026年7月1日に施行される。  注目すべき点とし...

国会、社会・経済関連の法律14本を可決 報道規制の強化など (12日)

 国会は10日と11日、社会・経済分野に関する14本の法律を可決した。可決された法律は以下の通り。 ◇改正報道法 ◇疾病予防法 ◇改正大学教育法 ◇改正投資法 ◇改正預金保険法 ◇改正国家準備法 ◇破産再生

財政省、暗号資産取引市場の管理委員会を設立 (12日)

 国家証券委員会(SSC)は10日、財政省が「暗号資産取引市場管理委員会」を設立したと発表した。同委員会は、暗号資産市場を専門的に監督する国内初の機関となる。SSCのブイ・ホアン・ハイ副委員長が、暗号資産取...

国会、ザービン国際空港プロジェクトの実施を承認 (12日)

 国会は11日、北部紅河デルタ地方バクニン省で計画されているザービン国際空港建設プロジェクトの投資方針を承認する決議を採択した。投資総額は約196兆3780億VND(約1兆1600億円)となる見通しだ。  同空港は...

日越の環境省、企業の温室効果ガス排出量の透明性向上へ (12日)

 日本の環境省は、ベトナム農業環境省とコ・イノベーションのための透明性パートナーシップ(PaSTI)を通じた活動内容に関するオンライン会議を行った。  民間企業の透明性向上に向けて、ベトナムの温室効果ガ...

FPTとSCSK、新会社を設立 レガシーシステムの課題解決に貢献 (12日)

 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)は、日本法人のFPTジャパンホールディングス株式会社(東京都港区)を通じて、ビジネスに必要なすべてのITサービスをフルラインア

スプリックス、ハノイ工科大学傘下研究所と教育協力で覚書締結 (12日)

 学習塾および教育関連事業を手掛ける株式会社スプリックス(東京都渋谷区)は4日、ハノイ工科大学(HUST)傘下のデジタル技術経済研究所(BK Fintech)との間で、ベトナムでの展開において協業関係にあるカオピーズ(K...

ホーチミン:新暦正月に市内4か所で打ち上げ花火 (12日)

 ホーチミン市は、2026年の新暦正月を祝う打ち上げ花火の実施を計画している。打ち上げ花火は2026年1月1日(木)の午前0時から15分間にわたり実施する予定だ。  計画によると、◇サイゴン川トンネル入り口(アン...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved