中国を訪れたベトナム人は、中国人の若者たちから「ありがとう」、「こんにちは」、「名前はなんですか?」などとベトナム語で話し掛けられることも珍しくないという。近年、中国の若者の間ではベトナム語が話せると、ビジネスチャンスが広がるという理由で学習熱が高まっている。
北京大学の学生の江さんは、まだ一度もベトナムを訪れたことがないにも関わらず、流ちょうなベトナム語を話し、観光ガイドとしても働いている。彼女がベトナム語を学ぶ決心をしたのは、ダナンやニャチャンなどの観光地を訪れてみたいという願望に加え、家業の取引先の多くがベトナムにあるため、ビジネスのチャンスがあると思ったからだ。彼女に「ベトナム語上達の秘訣は?」と聞くと、多くの人と交流して会話することや、彼女同様に将来を見据えて努力する友人たちから学ぶことと教えてくれた。
北京市の調査によると、同市ではベトナム語を学ぶ若者が増加する傾向にあり、各大学のベトナム語学科への入学は、年々難しくなっている。また、ベトナム語の語学学校も出現し始めているという。