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- 両足が不自由な親友を背負って小中高登校
- 親友の大学卒業式にタイビン省から出席
- 卒業式で再び親友を背負い壇上へ
北中部地方タインホア省チエウソン郡ドンタン村(xa Dong Thang, huyen Trieu Son)出身のゴ・バン・ヒエウさんは、雨の日も晴れの日も、小中高の10年間にわたり、両足が不自由な親友のグエン・タット・ミンさんを背負って通学した。
去る5月10日、ハノイ市にあるハノイ工科大学コンピュータサイエンス学部で学んだミンさんの卒業式の日を迎えた。北部紅河デルタ地方タイビン省医学大学に通うヒエウさんはこの日、ミンさんの卒業式に出席するため、朝の授業が終わるや否やハノイ市行きのバスに飛び乗った。
卒業式で「グエン・タット・ミン」の名前が呼ばれると、ヒエウさんはミンさんを背負って壇に上がった。卒業証書を受け取るミンさんと、そのそばに寄り添うヒエウさんの姿は、多くの出席者の心を打った。
ヒエウさんが10年間にわたって友人を背負って通学したという話がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で話題となったのは2020年のことだ。
その後の大学入試でヒエウさんは、ハノイ医科大学の合格点に0.25点足りず、不合格となった。世間では特別措置で入学を認めるべきと提案する声も多かったが、ヒエウさんはタイビン省医学大学への入学を決め、今は5年生になる。
2人は別々の都市の大学に進んだものの、この約4年間、いつも連絡を取り合っていた。
ヒエウさんは、最初の2年間は臨床実習がなかったため、空き時間を見つけてはハノイ市で暮らすミンさんのもとを訪ねていた。その後、授業や実習で忙しくなり、会う機会は減ったが、学業や生活について連絡を取り続けていた。
「ミンの卒業式に参加できて本当に嬉しいです。あっという間でした。ついこの間まで高校生だったのに、ミンは優秀な成績で大学を卒業しました。僕がそばにいなくても自立できるようになり、とても安心しています」とヒエウさんは語る。
一方のミンさんは「僕がハノイ市の大学に進学してから、父は地元での仕事を辞めてハノイ市で僕をサポートしてくれました。それが困難を乗り越える大きな力になりました。これからも常に目標を持って努力し、両親を喜ばせたいです」と語った。