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「自分の選んだ道に責任を持つ大切さ」関原めぐみさん/電気機器メーカー

2017/02/14 09:30 JST配信

ベトナムで人材紹介を行う JellyfishHR がお届けする在住日本人へのインタビュー。

今回は、ベトナムで社会人インターンを行うアクティブな 超グローバル人材の関原めぐみさん(24歳) です!

「自分の選んだ道に責任を持つ大切さ」

一生の宝物を手に入れたと言う関原さんの濃い学生時代からたっぷり語って頂きました。また、その後の社会人生活は?

英語好きな気持ちが世界を切り開いた

―― こんにちは!インタビューを引き受けてくださりありがとうございます。それでは早速ですが、自己紹介をお願い致します!

関原: 関原めぐみ、24歳です。日本では電気機器メーカーで働いています。現在ベトナムでは、ハノイの商工会議所における社会人インターンシップに参加しています。

――社会人インターンシップでベトナムに滞在しておられるのですね!もともと海外に興味はあったのですか?

関原: そうですね。中学から英語が好きで「英語をもっと勉強したい!」という気持ちから全て始まったのかなと思います。

軽い気持ちで決めた第二言語

関原: 英語をしっかり勉強したかったので、高校は国際科に進学しました。しかし国際科だったので、英語だけではなく第二外国語も勉強する必要があったんです。

――英語が勉強したかったのに第二外国語となると、あまり興味もわかなかったのではないですか?

関原: 確かにはじめはこだわりも無くて、「韓流ブームだから韓国語にするか。」なんていう曖昧な気持ちでした。そんな時に友達から「一緒に中国語をやろう!」と誘われて、「じゃあ中国語にするか。」って簡単に決めちゃったんですよね。

――つまり、どの言語でもよかったんですね?

関原: はい、はじめは本当にこだわりがなかったので。でも実際始めてみたら未知の世界である中国語がとっても楽しくて、どんどん熱中してしまいました!そして1年生の夏休み、先生の勧めもあり漢語橋という団体から10日間大連の語学研修に参加したんです!

――入学してから初めて早速の語学研修ですね!

関原: レベル別に分けられたクラスで中国語で中国語を学ぶという経験はとても楽しく、 日本に戻ってからは物足りなさを感じていました 。また、国際科ということもあり中国の学生が高校に来た際には、交流をする機会もありました。名前とか趣味とか自己紹介レベルの会話しかできず、もちろん中国人同士が話している事なんてわからなかったのですが、「なんで楽しそうに笑ってるんだろう?」「この会話がわかったらどんなに楽しいかな。」という感覚からさらに中国語の勉強に熱が入りました!

――語学研修と、交流会と絶妙なタイミングでモチベーションをあげるようなきっかけが訪れたのですね!

人生を変えた予期せぬ出会い

関原: 私の高校は進学校だったので1年生の時から大学のオープンキャンパスに参加していたのですが、どうしても魅力的に映る大学が見つかりませんでした。図書カード欲しさに資料請求をしたくらいです・・・。

――図書カード!あるあるですね。必ずその下心、学生ならあると思います。

関原: だからこそ 図書カード目当ての資料請求が人生を変えることになるなんて想像もしませんでした…

――魅力的な大学が見つかった、ということですか?

関原: 資料請求のはがきを母に出してもらったのですが、母がはがきの隅にあった中国留学にチェックを入れていて、思いもよらず中国留学の情報を手にすることとなりました。そこで資料を見てみたらとてもわくわくして、2年生の夏休みに上海の大学のオープンキャンパスに行ってきました!

――すごい行動力です!それで中国留学へ!?

関原:オープンキャンパスを通して中国の大学への憧れが強くなりました。そのことを先生達に話したら大反対をされて・・・。それでもどうしても行きたかったので職員室で泣いてお願いをしました。最終的には「頑張って!」と背中を押して頂きました。はじめは上海の 復旦大学 に進学をしたくて2年生の冬、内内定を頂いたのですが、過去の学生の事例で取り消しになってしまいました。「留学をどうするか?」と斡旋会社からも聞かれたのですが、どうしても諦める事はできません!こうして 上海外国語大学 に応募することになったんです。

期待に溢れた留学生活

関原: 大学ではクラス分けテストで飛び級クラスに入る事ができたこと、また、高校時代に提出した小論文により奨学金がもらえたことなど日本の大学だったら経験できないようなこともたくさんありましたね。

――飛び級に奨学金!超エリートですね!大学時代、辛い事なんてなかったですか?

関原:日本の大学に比べ進級が厳しいですし、飛び級クラスだったこともあり、基準がより厳しかったのでずっと勉強をしていました。結果、1年生の前期が終わった後、2年生の後期に飛び級することができました。でも 「来なきゃよかった・・・」などの後悔の気持ちを感じたことは一度もなかったです! それよりも期待やわくわくの気持ちに溢れていましたね。

――留学というとホームシックだったり、単位を落としたり、遊んでばかりだったりといいことばかりではないと考えていましたが、関原さんは非常にポジティブな留学生活を送られたのですね!

関原:はい、とても充実したものでした。もともとポジティブな性格というのもあるかもしれません。また、1年間アメリカの大学に留学するカリキュラムを選んだので2年間の中国留学を含め、計3年で学位を取得し大学を卒業する事ができました。本当に貴重な経験ができたと感じています。

2つの留学と、そこから得たものとは?

――中国だけではなくアメリカ留学も経験したとのことですが、そちらの生活はいかがでしたか?

関原: 9ヶ月間、 UCSD(カリフォルニア大学サンディエゴ校) に留学をしました。目的は語学習得でしたので、大学の敷地内の語学学校に通っていました。

――中国留学中にアメリカ留学・・・。中国語、英語・・・想像もできない世界です。

関原:実際に語学面では苦労しましたね!英語を話そうと思っても出てくるのは中国語・・・。コミュニケーションには悩まされましたし、悔しかったです。一人で犬のボンジョビと会話の練習をしましたよ!でも、幸いにもホストファミリーに恵まれたので、宿題の添削をしてもらったり、年の近い子供達と話したりと充実していました。

――犬のボンジョビ!ところで中国留学とアメリカ留学の違いって何かありましたか?

関原:まず1つ目は、中国よりもさらに様々な国から留学生が集まっているということ!アメリカに行ってサウジアラビア、クウェート、スペイン、ブラジル、台湾、韓国・・・。一気に多国籍な友達が増えました!

――また違った環境で楽しそうです!

関原: 2つ目は、宗教的な文化に触れた事です。サンクスギビングやイースター、ハロウィン、クリスマスは日本では想像もできないほど盛大で、人生で一番楽しかったと言っても過言ではありません。また、ホストファミリーがクリスチャンだったので、毎食前にはお祈りや毎週木曜日の夜には家でバイブルスタディをするなどこれらは、日本でも中国でも経験できないことでした。

――本場となるとすごいんですね!本当に楽しかったことが伝わってきます。

関原: 中国留学、アメリカ留学を通して「一生の宝物」が世界中にできた なと感じます。日本ではできない貴重な経験はもちろん、温かい家庭に受け入れてもらったことや、一緒に勉強した友達は今でもメッセージをやりとりするほど、仲もいいですよ!

――全てが始まった高校生活、日本の大学生活とは一味も二味も違う大学生活の盛りだくさんのお話をありがとうございます!

留学経験後はやはり中国勤務?それとも堅実にまずは日本勤務?

――グローバルな学生時代を過ごされた関原さんですが、就職活動はどのように進めたのでしょうか?

関原:私の就職活動における軸は 「日本の会社で世界のインフラをよくしたい」 というものでした。

――中国語に魅了されて中国に留学された関原さんでしたので、てっきり就職も中国でするのかと思っていました!

関原:もちろん興味はありました!しかし、中国の就労ビザが厳しいことや賃金など様々な問題があって、まずは日本という考えになりました。そこで就活の際には海外拠点があることと、出産の後も働きたいので福利厚生のしっかりした企業を探しました。

――そうなんですね!現在のお仕事で中国語を使う機会はあるんですか?

関原: はい!幸いにも中国語に触れてお仕事ができています。工場見学に訪れる中国人のアテンドや、営業メールの翻訳、さらには中国語サイトからの情報収集も行っています。昨年は、上海で行われたアジア最大級の物流展示会でのお仕事もありました。

――日常的に中国語を用いてお仕事をしていらっしゃるのですね!

新たなる挑戦、それは社会人インターンシップ

――さて、関原さんは現在社会人インターンシップを通じて、ベトナムに滞在しておられるとのことですが、どんなことをしているのか教えて頂けますか?

関原: 私は経済産業省が実施しているプログラムを通じて、ベトナムのハノイでのインターンシップに参加しています。入社当時からこのようなプログラムと会社が連携していることを知っていたので興味を持っていました。

――入社当時から知っていたのでずっと行きたかったということですね!

関原: 興味はすごくあったんですけど、持ち場の関係もあって諦めている気持ちもありました。しかし、私が「海外に行きたい!」という気持ちがあることを知ってくださっている部長が「行ってくれば?」と背中を押してくださったんです。それで応募を決意しましたね。

――なるほど!部長からのお言葉が決め手となったんですね。

関原: どんなインターンシップが今の仕事と繋がるか?ということを考えながら絞っていったら、現在の商工会議所とご縁を頂きました。

――ベトナムに決めた特別なきっかけというのはあるんですか?

関原: 急成長中のベトナムですが、まだベトナムに現地法人がなかったこと、また、中国語が通じない、英語もどれくらい通じるかわからない、という環境で力試しをしたい意味合いも少しありました。

――実際に来てみていかがでしたでしょうか?

関原: とても過ごしやすいですね!物価も安いし食べ物もおいしいです!町の雰囲気も少し中国に似ていたりして懐かしい気持ちにもなります。

将来の目標はずばり「インフラ」×「新興国」

――中国、アメリカ、ベトナムと世界中で勉強やお仕事をしている関原さんですが、今後の目標やプランなどはいかがですか?

関原: 日本で勤めている会社には、インフラ事業と産業事業があるのですが、実は今、私が関わっているのは産業事業です。しかし、やりたかったことはインフラ事業。次のジョブローテーションで是非インフラに携わりたいです!

――関原さんの軸の1つですもんね!海外との関係などはいかがですか?

関原: 現在中国やシンガポールに対するインフラ事業はありますが、ベトナムにはないので、進出した際に是非関わりたいです。なので、今は 「ベトナム×インフラ」 です。

――それもベトナムでのインターンシップがきっかけということですよね!中国はいかがでしょう?

関原: 将来の大きな目標としては中国で働くということもあります。翻訳・通訳以外にも中国語を活かしたいということが大きな理由の1つです!

――地域にこだわる事なく働いていくということですね!

「自分」が選んだ道に真っ直ぐ

――最後に若者や、海外転職を考えている方にメッセージを頂けますか?

関原: 私は海外の大学に進学すること、就職を日本で行うこと、ベトナムでのインターンを決めたことなど、様々な選択をしてきましたが、これらの経験を通して 自分の選んだ道に責任を持つこと が大切だと感じています。もちろん始めてから分かることもあると思いますが、 自分が選んだ 、ということは常に心に留めておいて欲しいと思いますね!

――関原さん、貴重なお話をありがとうございました!

著者紹介
JellyfishHR Co.,Ltd
2013年8月から日系人材紹介会社としてベトナムに進出。現在「ハノイ」「ハイフォン」「ホーチミン」の3拠点にて、日系、非日系問わず人材紹介サービスを提供しており、常に100件を超える日本人向けのベトナム勤務の求人・仕事を保有している。
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