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- 5月に日本市場に「低炭素米」500t輸出
- 10月までにオーストラリアへも輸出予定
- 「100万haの高品質・低炭素米計画」
南部メコンデルタ地方カントー市のチュンアンハイテク農業[TAR](Trung An Hi-Tech Farming)は、5月に日本市場に「低炭素米(low carbon rice)」500tを輸出した。これに続いて10月までにオーストラリアへの輸出を予定している。
日本向けの低炭素米の倉庫引き渡し価格は、1t当たり820USD(約11万8000円)だった。ホーチミン市の港でのFOB価格(本船渡し価格)は同850USD(約12万2000円)、CIF価格(運賃・保険料込み価格)は同1000USD(約14万4000円)にそれぞれ相当する。この価格はタイの最高級米とされるホムマリ(Hom Mali)と同等で、ベトナム企業が輸出している香り米の2倍に相当する。
チュンアンハイテク農業のファム・タイ・ビン会長によると、日本市場の需要は非常に大きく、とりわけベトナム政府が進める「100万haの高品質・低炭素米計画」で栽培したコメは、他の大規模市場から引き合いが来ることは確実だという。オーストラリアへは、10月までに低炭素米の認定を受けた香り米「ST25」3000tを輸出する予定だ。
100万haの高品質・低炭素米計画は、2023年の首相決定第1490号/QD-TTgで承認された。約2年間の実施を経て日本とオーストラリアに輸出されることとなり、ベトナムのコメ産業の長期的な発展の方向性を示すものと考えられている。