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- 韓国の警備会社が地場と18年に共同設立
- 24年の売上高に占める輸出割合約10%
- 防災・防疫などへの事業拡大図る
消防関連設備を製造する韓国系のSテックビナ(S-TEC VINA)が、成長を遂げている。同社によると、ベトナムのガス系消火設備市場におけるSテックビナのシェアは約80%に上るという。
Sテックビナは、韓国の警備会社Sテックシステム(S-TEC SYSTEM)がベトナム企業と共同で2018年に設立した企業だ。設立以降、発電所や工場、大型ショッピングモールなどへ製品を供給してきた。
売上高は2020年の20億ウォン(約2億1000万円)から、2024年の160億ウォン(約17億円)へと4年で約8倍に増加した。ミャンマーやラオスなど周辺国への輸出も行っており、2024年の売上高に占める輸出の割合は約10%に達した。
消火設備での成果を基に、Sテックビナは今後、防災・防疫などへの事業拡大を図る。手始めに2024年、ビル管理会社のエステックシステムビナ(S-TEC SYSTEM VINA)を設立し、2025年にはベトナムの警備会社を買収した。
現在は、軍隊銀行[MBB](Military Bank)と協力し、人工知能(AI)搭載の監視カメラを活用したスマートセキュリティサービスの試験事業を行っている。セキュリティ事業の売上高は2025年に48億ウォン(約5億円)に達すると展望する。
また、害虫予防関連製品を製造する韓国のサニテックベトナム(Sanitec Vietnam)の防疫サービスも取り入れ、消防からセキュリティ、防疫まで対応できるソリューションを構築する計画だ。