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- 東南アジアの平均昇給率+5.4%、+5.3%
- ベトナムは+7.7%、+7.1%で域内トップ
- 東南アジアの離職率は引き続き高い水準
英コンサルティング会社エーオン(AON)が先般発表したレポートによると、ベトナム企業の2025年の昇給率および2026年の昇給率見通しは、それぞれ+7.7%と+7.1%となっており、東南アジア平均の+5.4%と+5.3%を大きく上回り、域内トップの昇給率となる見込みだ。
ベトナムに次いで2025年と2026年の昇給率が高いのはインドネシアで、それぞれ+5.7%、+5.9%だった。3番手にはフィリピンが+5.3%、+5.2%で続いた。一方、マレーシア、シンガポール、タイは+4.3~+4.8%と控えめな昇給率にとどまった。
同調査は、エーオンが2025年7月から9月にかけて実施したもので、◇インドネシア、◇マレーシア、◇フィリピン、◇シンガポール、◇タイ、◇ベトナムの6か国の企業700社余りを対象に、給与動向や離職率などを調査している。
エーオンはベトナムについて、調整後利益の面において域内で最も活力がある市場であり、製造業の回復や輸出の伸び、急速なデジタル化により、経済成長が続いているとした。業種別では、IT部門の昇給率が+7.1%と特に高い伸びを見せた。
2025年の離職率については、域内全体で高い水準が続いており、フィリピンとシンガポールが20%と19.3%で特に高かった。残る4か国も15~18.2%の離職率を記録した。高度な技術やスキルを持つ労働者に対する需要が高まる中、労働者のスキル不足は企業各社にとって、引き続き大きな課題となっている。