2004年12月30日ホーチミン市人民裁判所で、当時サイゴン動物園経理室副室長だったダン・ブ・タンさん殺人事件の公判が開かれ、殺人を依頼した元サイゴン動物園経理部長のラム・ビク・トゥイ被告と殺人を依頼され実行した暴力団員のド・コン・トアン被告に死刑判決を言い渡した。
この事件は、一連のサイゴン動物園工事汚職事件に関連し、被害者のタンさんが内部汚職を新聞社に流したとして内部関係者から恨みを買っていたことから起こった。 当時経理部長だったトゥイ被告は、兄弟のラム・タン・フォンとその友人から暴力団関係者を紹介してもらいタンさん殺害を計画した。
トゥイ被告は暴力団幹部を事務所に呼びタンさんの容姿を確認させるなど計画を企てたあと、暴力団幹部のチャン・ドゥク・チャは19歳のトアンを呼びタンさんを殺害するよう命令した。
2001年8月22日、トアン被告はチャよりまず最初は痛めつけるだけにしろとの指令を受けていたため、握りこぶし大の石を持ちタンさんの自宅に向かったが、タンさんは外出して留守だった。
同日午後になり、トアン被告は今度は青龍刀に持ち替えサイゴン動物園門前で仲間2人とタンさんを待ち、出てきたタンさんの後をつけた後、グエン・ズ通りと8月革命通りとの交差点で持っていた青龍刀でタンさんの首など数ヶ所を切りつけ殺害した。
その後トゥイ被告は殺害の謝礼として暴力団幹部のチャに?3,000万ドン(約20万円)と2,000米ドルを渡した。
この事件では経理担当だったタンさんが内部事情に通じており、一連の内部汚職を外部に流した報復として殺害されたとして、ホーチミン市人民委員会は首謀者トゥイ被告と直接タンさんを殺害したトアン被告に死刑、トゥイ被告の兄弟フォン被告に終身刑、その他8人に禁固3年~20年の判決を下した。