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ハノイ市中心部のハンバイ通りで暮らすレ・ミン・トアンさんは1982~1985年に、ベトナム国家銀行(中央銀行)に総額4100VND(約23.4円)を預金した。当時は、3100VND(約17.7円)で集合住宅の住戸が買える時代だった。
トアンさんは軍隊で9年間、ハノイ電力で34年間働いた。定年退職した2002年になって、預けっぱなしにしていたこの預金を確認したところ、総額は10万9778VND(約627円)で、現在の物価ではフォー3杯分に過ぎないことが分かった。
5000万~7000万VND(約28万6000~40万円)になるだろうと皮算用し、孫達に衣類や本などを買ってあげようと考えていたトアンさんはショックを受け、しばらくは夜も眠れなかったという。
それからさらに13年が経過したが、あの預金はまだ引き出していない。妻のバンさんは記念にそのままにしておけばと勧めているが、トアンさんは「30年以上経ってあの預金はどれぐらい増えているだろう。近いうちに確かめるつもりだ」と話している。