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空港に12年放置のB727型機、介護施設が譲り受け希望―「人生で一度は飛行機に」

2019/10/19 06:10 JST配信

 ハノイ市にある高齢者介護施設「ジエンホン高齢者介護センター」はこのほど、ブオン・ディン・フエ副首相の承認のもと、ハノイ市のノイバイ国際空港に12年間にわたり放置されているボーイングB727-200型機の航空機「エアドリーム(Air Dream)」の譲り受けを文書にて申し出た。

 同機はもともとカンボジアのロイヤル・クメール航空会社(Royal Khmer Airlines=RKA)が所有していたもので、シェムリアップ(カンボジア)~ハノイ線で使用されていた。しかし、同機は2007年5月に同空港に着陸して以来、そのまま放置されている。

 同センターによると、機体の譲り受けは「人生で一度は飛行機に乗ってみたい」と願う入所者たちの夢を叶えようという従業員の着想から始まっている。ある時、1人の入所者が「飛行機に乗るのは自動車と同じようなものかしら、乗り心地はいいのかしらね?」と言うと、他の入所者も口々に飛行機に対する思いを語る様子を目にした従業員が何とかして入所者たちの夢をかなえる方法を試案した。

 当初はレンタカーの車体に翼を付け、段ボールで楕円形の窓枠を作り、航空会社の客室乗務員に来所してもらい機上のようなやり取りをしてもらおうと考えた。しかし、これでは本当に飛行機の乗ったような感覚には程遠く、他の案を検討していたところに放置機体の情報を得た。

 同センターは文書で機体の無償譲渡ができない場合は、譲渡条件としてセンターの用地3か所を12年間貸付することを提案している。用地の賃貸相場は12年間で40億VND(約1869万円)だという。

 機体の譲り受けを文書で申し出たと報告しても、半信半疑の入所者たちだったが、航空局が合意すれば労働傷病兵社会省は同センターの機体譲り受けをサポートする意向だとする情報を得ると、入所者たちは「飛行機に乗る時は何を持って行けばいいのかしら?」、「乗り物酔いするのかね?」、「きれいな恰好をした方がいいの?」、「客室乗務員はテレビで見るような美男美女なのかね?」など意気揚々だ。

 「入所者の皆さんはもうすぐ機体がセンターに来ると信じています。人生で一度は飛行機に乗ってみたいという皆さんの夢を叶えるために、航空局が譲渡に合意してくれることを願っています」と同センターのホアン・ティ・トゥ・ガン副施設長。機体譲り受け申し出の情報はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で拡散され、人情味溢れるアイディアだとして多くの支持を集めている。

 ジエンホン高齢者介護センターは2014年にハノイ市で設立され、現在はハドン区とタインオアイ郡で2つの施設を有し、合計160人の高齢者が入所している。

 なお、ベトナム航空局が11日に発表したところによると、同機の価値は17億VND(約790万円)となっている。これは、国内コンサルタントが公共財産の使用・管理に関する法律に従って算出したものだが、同機についての書類や資料が十分でなく、また世界でも同型機は既に使用されておらず比較もできないため、価値の算出には困難を伴ったという。

 海外のコンサルタントに評価を依頼することについて航空局は、コンサルタント料が同機のオークションで得られる調達資金を上回る可能性があるため、その予定はないとしている。

[Thanh Nien 10:26 11/10/2019, T].  © Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
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