![]() (C) vtcnews |
- 家屋214軒が損壊、9798軒が浸水など被害
- 道路542か所が冠水や土砂崩れで通行止め
- 住民に厳重な警戒呼びかけ
台風11号(アジア名:マットゥモ、日本では台風21号)の被害状況に関する農業環境省の速報によると、7日午後9時までに7人が死亡または行方不明となり、2人が負傷した。
また、家屋214軒が損壊し、9798軒が浸水などの被害を受け、1608軒が孤立した。
このほか、稲作地・農作地1万0055ha、家畜186頭、家禽4万2930羽が流された。
東北部地方ランソン省、同カオバン省、同タイグエン省、北部地方バクニン省、北中部地方タインホア省の道路542か所で冠水や土砂崩れによる通行止めが発生した。
ベトナム国立水文気象予報センターによると、8日午前3時の時点で、タイグエン省ザーバイ観測所で観測されたカウ川の水位は29.90mに達し、2024年の記録を1.09m上回った。カウ川のほか、トゥオン川、ルックナム川など北部の主要河川でも水位の上昇が続いている。
タイグエン省、バクニン省、ランソン省、カオバン省をはじめとする北部の低地や都市部の広範囲で冠水が発生しており、住宅街や交通網に影響が及んでいる。
冠水により地盤がすでに飽和状態にあり、特にカオバン省では地震の影響も加わって地すべりの危険が高まっているとみられる。
当局は、雨が弱まっても鉄砲水や土砂崩れが発生する可能性があるとして、住民に厳重な警戒を呼びかけている。地方自治体は、住民を安全な場所へ避難させるなどして対策に取り組んでいる。