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【1時限目】お空は友達

2017/04/11 08:15 JST配信

お空でつながるIT教室 1時限目の今回は、 「なんでこんなアホみたいな題名なの?」「このコラム読んで何か良いことあるの?」 というところを語ってみようと思います。

さて、まずはよく聞く 「IT」 という単語についてですが、これはInformation Technology(インフォメーションテクノロジー)の略で、日本語では「情報技術」と訳されます。情報技術なんて、誰がどう考えてもフワッとした概念でしかありませんし、そもそも何が言いたいのかよくわかりません。

なので、ここで胸を張って定義します。

「IT」=「パソコンやスマホでインターネットにつなげること」

我々が普段パソコンやスマホで行っていること、それがすでにITなんです。

そして次に、コラム名の 「お空でつながる」 とは単純に言うと、「あなたインターネット使っているよね」って意味です。少し面倒に言うと「クラウド」のサービスを使うということです。この「クラウドのサービス」とは「インターネット上のどこかにあるサービス」という、これまたフワッとした意味です。

「クラウドサービス」=「お空のどこかで何かを提供してくれること」

という解釈をしましょう。

ベトナムも日本も世界中どこだってお空、雲(クラウド)の下にあるんです。

つまり、

「お空でつながるIT」=「パソコンやスマホでインターネット上にあるサービスを使う」

ということです。

さて、ここで疑問に思う人もいるかもしれません。「なんでお空のサービスなんて面倒なのを使いたがるの?」「パソコンもスマホもインターネットにつなぐだけでいいじゃない!」

では、お空につながるサービスを使うと何が良いのか?

ザックリと次の3つ。

その1 世界中の人とのコミュニケーションを可能にする

お空のどこかにデータをおいて、お空のどこかにあるサービスを使うと、そこにつながっている世界中の人とコミュニケーションをとることができるようになります。つまり、 自分はベトナムにいても、日本にいる家族や恋人に写真を送ったり、メッセージを交換したりということが可能 になります。

その2 データのバックアップを可能にする

データをお空に保存できるということは、ベトナムでは頻繁に起こる 停電によってパソコンが壊れようが、アリババにスマホをひったくられようがデータ自体はなくなりません。 つまり、お空にデータを置くことで、パソコンやスマホにあるデータのバックアップが可能になり、トラブルに遭ってしまった時のデータの復旧が容易になります。

その3 パソコンやスマホで同じデータを使うことを可能にする

データをお空と同期(同時に更新)させることで、会社や家にあるパソコンと、持ち歩くスマホのデータを同じものにすることができます。これは、 ハノイの会社にあるパソコンで追加したスケジュールを東京の電車の中でスマホを使って確認することができる ということです。横浜のお家、ホーチミンの事務所、ダナンの居酒屋など、世界中お空の下なら、さまざまな環境におけるパソコンやスマホで同じデータを作成、編集、閲覧することができます。

また、もちろん他人とデータを共有してグループウェア(社内SNSやドキュメント共有など)として使うこともできます。

我々が生きている現在は、日々250京(億、兆の次の単位)バイトものデータが生成されている世界です。 この膨大な情報量は、人間の脳みそがもっている処理・解析能力をぶっちぎりで超えてきます。

しかし、会社にあるパソコンとポケットに入っているスマホを上手く利用することで、これら多くの情報から自分にとって必要な情報だけを取り出し 「能力の拡張」ができる のです。ここで言う「能力」とは、覚えているという能力だったり、思い出すという能力だったり、続けるという能力だったりするのだけれど、どの能力も人生のあらゆるシーンで利用することができるものです。

ぶっちゃけ、情報の収集・整理・抽出なんて 面倒なことは出来るだけITにまかせて、人間は人間にしかできないことをやればいいんだ 、ってことです。

最後に、みなさんが普段使用している パソコンやスマホは、アプリが入ってなければただの箱 。カセットがないファミコンのようなものです。電話だってアプリですし、メールだってアプリです。

…ここで、あえて言おう。

「パソコン・スマホを使う」=「アプリを使う」

であると。

次回からは、生活に便利な具体的なアプリを挙げてその使い方を解説します。

多くの人がIT機器やクラウドの魅力に親しみを覚え、普段の生活で何気なく使えるようになる。このコラムがそのきっかけになれば幸いです。アプリをお空につないで、自分の能力の拡張を一緒に楽しんでいきましょう。

著者紹介
工藤直毅

ロボット愛好家。すぐにビールを注文する。

社内出会い系システム開発を経て、ドヤ街金融系のインフラ設計・構築。ベトナムでは某ショッピングモールのネットワーク構築を行なうが、開店前の店内のホコリによって、肺に水がたまり死にかける。二足歩行ロボットをいじる傍ら、人工知能ライブラリ TensorFlow と格闘する。最近アツいと感じている言語は Python


お空でつながるIT教室
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