ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第8回】DOORSの原点、フックタイン

2017/05/10 08:40 JST配信

みなさん、こんにちは!

早稲田大学ボランティアセンター公認 DOORS – 日越交流プロジェクト - です!

DOORSは年に2回ベトナムに渡り、現地で 奨学金授与交流会 の開催による教育支援をおこなっている団体です。

さて、今回担当するのは、 誰もが認める自称天使のえみ です!

よろしくお願いします!

私は、春に渡航した活動では、DOORSの活動の二本柱の一つである 交流会の企画リーダー を担当させてもらいました。

今回は、リーダーとしての経験を活かして、DOORSが交流会をおこなっている小・中学校にクローズアップしてお届けします!

私たちの活動拠点「フックタイン」ってこんなところ

DOORSは発足からこれまで、ずっとベトナム南部のある小・中学校への教育支援を続けてきました。

私たちがホーチミン市の中心部からバスで約2時間かけて行く先は、 クチ地区フックタイン(PT) という場所。

ここが私たちの活動拠点です。

でも、どうしてフックタインなのか?

田舎的で閑散とし、高い建物もなく、交通量も少なく、地元の人たちが市場を開いて魚介類や干物を売っている光景…。

ベトナムと言えばバイク大国ですが、この地区では自転車を使っている人もよく見かけます。

海外からの旅行客が多く、多国籍のレストランが並び、いつもバイクやタクシーでにぎわっている中心部の雰囲気と比較すると、同じホーチミン市内でも明らかに経済格差があることが分かります。

そんな閉鎖的な環境で勉強する子どもたちと交流することを通して、 「彼らが新しい視点や広い世界への興味を持ったり、将来への期待や希望を膨らませたりするきっかけになりたい!」 そう考え、14年前にDOORSはフックタインでの活動をスタートさせました。

今でもこの想いは変わることなく、フックタインの子どもたちに寄り添いながらDOORSも成長してきました。

フックタインの発展、DOORSの転換期

発足してから14年の月日が経つ中で、DOORSもフックタインも色々な変化がありました。

当初は 「フックタインで学校に通えない子どもをゼロにしよう」 という目標がありましたが、奨学金の授与を通した交流を続けているうちに、いつしかその目標を達成することができました。

しかし、今まで掲げていた大きな目標が消えたとき、DOORSは団体としての将来や方向性に悩み始めました。

フックタインの支援を始めた当初と現在では、大きく環境が異なります。

子どもたちは全員学校に通えるようになりました。

ほぼすべての子どもたちが制服を着て、中学校への進学率も100%。

そして、フックタイン中学校からほとんどの生徒が高校へと進学しています。

また、学校自体も新しい校舎になって環境も整備されました。

私はこれまで3回フックタインに行きましたが、 子どもたちを取り巻く環境や現状が速いスピードで変わっていくことに驚きと戸惑いがありました

子どもたちの世界や可能性がどんどん広がっていき、DOORSがこれまでやってきたことも少なからず実を結んだことは嬉しいことです。

その一方で、これからもフックタインで支援を続けていくことに不安がありました。

「もっと厳しい現状に置かれ、支援を必要としている人や場所はベトナム国内にもたくさんあるのではないか・・・?」

「DOORSはフックタインにとって今後も必要な存在であり、私たちが交流を続けていくことに意味はあるのか・・・?」

私たちはたくさん悩み、話し合いを重ねてきました。

しかし、方向性が見えず途方に暮れそうな私たちに光を与えてくれたのは、 他でもない明るく元気なフックタインの子どもたち でした。

私たちがフックタインに行けば、半年に1回開催される交流会を楽しみに待ってくれている子どもたちの姿があります。

去年の交流会で仲良くなった子が名前を覚えていてくれて、抱きついてくれたりします。

最初は内気であまり笑顔をみせてくれなかった子が、帰り際にプレゼントをくれました。

そんな 小さな一つ一つの繋がりが、私たちにとっては大きなやりがい に感じられます。

外見では支援を必要としていないように見えて、まだまだ理想とかけ離れている環境で勉強している子どもたちがいることも事実です。

DOORSにとってフックタインとは、発足のきっかけである 原点 であり、活動の基盤となっている団体の 個性であり強み です。

フックタインの発展とともにDOORSも変わっていく必要がありますが、それはフックタインに替わる新しい支援先を探すという事ではなく、フックタインを軸にしながら私たちの活動を広げていき、ベトナムという国との新しい関わり方を模索する事だと気づきました。

「相互理解による相互成長」

これは私たちの活動理念です。

まさにDOORSとフックタインとの更なる相互理解と相互成長も続いていきます。

まだまだDOORSは大きくなっていきますよ~!

そして最後にお送りするのが、 DOORSのミニベトコーナー です!

このコーナーでは、ベトナム現地で私たちが体験した通な情報をお届けします。

王道な観光地の紹介ではなく、ローカル感満載のフレッシュなネタをどうぞ!

今回はここ!

ホーチミンの観光名所として誰もが知っているベンタイン市場です。

日中はお土産を買いにくる外国人観光客でにぎわい、DOORSメンバーも値下げ交渉に奮闘しながらショッピングを楽しみます。

しかし、今回紹介したいのは ベンタイン市場の夜の姿 です!

辺りが暗くなると、何やら市場のまわりで作業を始めるベトナム人たちの姿が…。

そしてあっというまに完成したのは、なんと 屋台 !!

屋台といっても日本のおでんや焼き鳥の屋台とは規模が違います。

長いテーブルがいくつも並び、活きのいいタコや海老の横にはスタイルのいいウェイトレスのお姉さんが数人…。

まさに 夜だけ現れるレストラン です。

活気にあふれる夜のベトナムを堪能しながら、新鮮で美味しく、ボリューミーなベトナム料理が楽しめます。

メニューがありすぎて選べない、という人も大丈夫!

ウェイトレスさんに任せっきりでオーダーしても、満足の行くコストパフォーマンスでした!!

19時 になると突如としてベンタイン市場に現れる屋台レストラン。

みなさんも是非、昼とは違うベンタイン市場で夜の街とベトナム料理を堪能してみてください!

ベンタイン市場の詳細はこちら! >>  ベンタイン市場(Ben Thanh市場)

以上、今回はえみがお送りしました!

次回の「ドンと行く!俺らのベトナム体験記」もお楽しみに!

著者紹介
DOORS―日越交流プロジェクト―

早稲田大学平山郁夫ボランティアセンター(WAVOC)公認 DOORS―日越交流プロジェクト―

「相互理解・相互成長」を理念に、年2回ベトナム・ホーチミンの小中学校と高校で「交流」を通じた教育支援と奨学金支援をしている学生ボランティア団体。


ドンと行く!俺らのベトナム体験記
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
湖の上の「越僑集落」、カンボジアから帰国した人々の暮らし (10:22)

 東南部地方ドンナイ省ディンクアン村のスオイコー地区に面するチアン湖では、カンボジアから帰国した越僑(在外ベトナム人)150世帯以上が、電気も上水道もない水上家屋で暮らし、網漁で日々の生計を立てている。...

ニンビン省:国内最大級の教会「ランバン教会」が落成 (13日)

 北部紅河デルタ地方ニンビン省ザーバン村にあるランバン(Lang Van)教区は8日、約10年の建設期間を経て新たな教会「ランバン教会」の落成式を行った。  ランバン教区は1885年に創設された歴史ある教区で、19...

世界の美味しい料理トップ100、ベトナム料理が16位 和食は6位 (13日)

 世界中の伝統料理などを紹介するグルメサイト「テイストアトラス(TasteAtlas)」はこのほど、2025年版「世界の美味しい料理トップ100(Best Cuisines in the World)」を発表した。ベトナム料理は16位にランクイン...

「25年冬の人気観光地」にホーチミンが選出、トリップアドバイザー (13日)

 世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー(TripAdvisor)」は、世界6か国(米国、英国、フランス、オーストラリア、インド、日本)の旅行者への意識調査とサイトの利用状況データをもとに、2025年冬...

ホーチミンに自由貿易区を設立、国会決議 (12日)

 国会は11日、ホーチミン市に自由貿易区を設立して投資を誘致し、地域経済の中心地とするための特別制度の試行に関する決議を賛成多数で採択した。同市の開発にかかる特別制度の試行に関する2023年の国会決議第9...

国会、司法関連の法律2本を可決 受刑者の権利と義務を規定 (12日)

 国会は10日、改正刑事判決執行法および拘留・勾留・居住地制限措置に関する法律を含む、司法に関連する法律2本を可決した。  このうち、改正刑事判決執行法は15章180条で構成され、2026年7月1日に施行され...

国会、国家管理関連の法律4本を可決 汚職防止規制強化 (12日)

 国会は10日、◇汚職防止法の一部を改正・補足する法律、◇改正国会・人民評議会監視活動法、◇国民対話法・苦情申し立て法・告発法の一部を改正・補足する法律、◇国際条約法の一部を改正・補足する法律を含む、国...

25年1~11月期の新規設立企業17.8万社、前年同期比+20.9%増 (12日)

 財政省傘下統計局(NSO)が発表したデータによると、2025年1~11月期に全国で新規設立された企業は前年同期比+20.9%増の17万7993社、登録資本金の合計は同+20.9%増の1753兆2190億VND(約10兆3000億円)だった。同...

フェニカーと韓国緑十字、健康診断施設をハノイに開業 (12日)

 韓国の製薬会社である緑十字ホールディングス(GC Holdings=GC)はこのほど、ハノイ市で健康診断施設「GC&フェニカー・ヘルスケアセンター(GC&Phenikaa Healthcare Center)」を開業した。  同施設は、地場...

25年11月新車販売台数統計、月間販売台数は年内最多 (12日)

 ベトナム自動車工業会(VAMA)の発表によると、2025年11月におけるVAMA加盟企業とVAMA非加盟企業を合わせた新車販売台数(TCモーターおよびビンファスト=VinFast含まず)は前月比+4%増、前年同月比では▲11%減の3...

国会、交通・インフラ関連の法律3本を可決 遅延・欠航の補償など (12日)

 国会は10日、◇改正民間航空法、◇改正建設法、◇改正計画法の交通・インフラ関連の法律3本を可決した。  このうち、改正民間航空法は11章107条で構成され、2026年7月1日に施行される。  注目すべき点とし...

国会、社会・経済関連の法律14本を可決 報道規制の強化など (12日)

 国会は10日と11日、社会・経済分野に関する14本の法律を可決した。可決された法律は以下の通り。 ◇改正報道法 ◇疾病予防法 ◇改正大学教育法 ◇改正投資法 ◇改正預金保険法 ◇改正国家準備法 ◇破産再生

財政省、暗号資産取引市場の管理委員会を設立 (12日)

 国家証券委員会(SSC)は10日、財政省が「暗号資産取引市場管理委員会」を設立したと発表した。同委員会は、暗号資産市場を専門的に監督する国内初の機関となる。SSCのブイ・ホアン・ハイ副委員長が、暗号資産取...

国会、ザービン国際空港プロジェクトの実施を承認 (12日)

 国会は11日、北部紅河デルタ地方バクニン省で計画されているザービン国際空港建設プロジェクトの投資方針を承認する決議を採択した。投資総額は約196兆3780億VND(約1兆1600億円)となる見通しだ。  同空港は...

日越の環境省、企業の温室効果ガス排出量の透明性向上へ (12日)

 日本の環境省は、ベトナム農業環境省とコ・イノベーションのための透明性パートナーシップ(PaSTI)を通じた活動内容に関するオンライン会議を行った。  民間企業の透明性向上に向けて、ベトナムの温室効果ガ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved