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- 10500台のドローンショーが中止に
- 技術トラブル発生でギネス記録ならず
- ドローン墜落、拾って転売する人も
ホーチミン市文化スポーツ局は、4月30日の南部解放記念日にサイゴン川沿いエリアで実施を計画していたドローン1万0500台によるショーについて、技術的トラブルにより計画通り実施できなかったと発表した。これにより5月1日のメーデーに予定していたショーも中止となった。
ドローンショーは当初の予定通り4月30日夜に始まったが、途中で不具合が発生したため、主催者は、安全のためにドローンを回収してショーの中止を決定した。
同イベントは、南部解放・南北統一50周年(1975年4月30日~2025年4月30日)を祝う芸術プログラム「ホーおじさんの街の色彩」の一環で開催され、成功すれば、最も多くのドローンを使用したショーとしてギネス記録を樹立するはずだった。
これに先立ち28日夜に行われたリハーサルでは、夜のサイゴン川上空に壮大な光のアートが描かれて市民から感嘆の声があがった。しかし、ショーの時間の大半を決済アプリ「VNペイ(VNPAY)」などスポンサーの広告に使っていたため、国家イベントに相応しくないとの批判が殺到した。
批判を受けた主催者とスポンサーは、今回はリハーサルであり本番の内容とは異なるとしていたが、市民らは本番の広告露出を減らすプログラミングの影響でショーが失敗に終わったと見ている。
30日夜に失敗したショーで使用されたドローンは市内各地に墜落。主催者は回収を急いでいるが、拾った人の中には返却せずに、インターネットで転売する人もおり、世間から顰蹙(ひんしゅく)を買っている。専門家によると、この種のドローンは商業的価値がなく、個別の制御も不可能だという。なお、拾得物を故意に返却しない行為には、当該物品の価値により行政処分または刑事処分の対象となるケースがある。