ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

【第3回】イライラ派?ドキドキ派?・・・ベトナムのビックリを楽しむ

2018/04/05 13:10 JST配信

皆さん、こんにちは。 廣済堂HRベトナム の堀岡(ほりおか)です。

ベトナムで暮らす日本人と日本が好きなベトナム人が、少しでも気持ち良い生活を送ってもらえるように、ベトナムをロジカル(ちょっと辛口)に分析しポジティブに解説しています。

第3回はベトナムのビックリを楽しむコツについてです。

ベトナムには驚きがいっぱい

ベトナムにいる日本人は、(筆者を含めて)旅行が趣味という人ばかりです。計画を立てる時のワクワク感、旅先で出会うトラブル、帰ってから見る写真など、 いつも新しい発見 があります。旅行が好きな人は、そんなビックリをポジティブに楽しめるチャレンジャーで、体験談を聞いているだけでリアルに驚きが伝わります。もっと言えば、ベトナムでのこの日常生活自体が旅の最中であり、いつでも「ビックリ」に出会える とてもラッキーな環境 に置かれているのです。

メコン地域の現役トイレ。下で魚が待つ  昼寝の習慣。寝起きの顔にもビックリ

筆者自身、ホーチミンからハノイに移って1年あまりの間に、 生まれて初めての事件 にたくさん遭遇しました。

2つほどご紹介します。

事件簿―1 エレベーターに閉じ込められた!

仕事を終え、普段通りエレベーターに乗った時のこと。事務所のある5階から1階まで降りて、ドアが開こうとする直前に 建物全体が停電になりました 。2畳ほどの真っ暗な「かご」の中に一人だけという絶望感が漂います。

トラブルはいつも突然で、どれだけ冷静に対応できるかがカギ。リラックスすれば多くの解決策が思い浮かび、 トラブルを楽しむことさえできる ようになってきます。そのためには、ロジカルな分析が欠かせません。

ステップ1
[分析]考える時間(=気持ちの余裕)があるか。
[本件]急いでいないし、スマホのバッテリーも60%。 十分に時間がある
ステップ2
[分析]想定される最悪の事態をややネガティブに考える。
[本件]朝まで出られない。トイレに行けない。疲れを癒すビールが飲めない。     ただし1階なので最悪でも死なない
ステップ3
[分析]実現可能な選択肢をポジティブにイメージする。
[本件]非常ボタンを押す。同僚に救助要請。鞄に工具があれば実力行使。 他にも方法はあるはず

閉じ込められたエレベーター。停電すると非常ボタンまで使えない

非常ボタンは停電で機能せず、同僚に電話しても進展なく、鞄に工具もなし。ここで早くも、準備した選択肢が尽きました。それでも、気持ちに余裕があるせいか、 新しい対応策が次々に浮かんできます

そして、「 そもそも手で開くのではないか? 」という案にたどり着きます。早速試してみると予想通りで、最初だけ少し力が必要だったものの、その後は障子戸を開けるくらいの軽さになり、 すんなり脱出 することができました。

事件簿―2 セイフティボックスが開かない!

アパートにセイフティボックスが備え付けられています。4桁の番号を入力するとギーッという音とともに太いパイプがスライドしてロックされる仕組みです。

ある晩突然開かなくなりました 。仕方なく家主に相談すると、「明日、『1234』に設定しておくね」という、何とも摩訶不思議なコメント。それって全然セイフティじゃないし・・・。しかし、その説明とは裏腹に、結局家主は開けられませんでした。

いろいろな選択肢を考えた結果、まるで 手品の種明かしのような解決策 が見つかりました。セイフティボックスをクローゼットから取り出し、何と! 縦にしたら引力でロックが下がった のです。あまりに単純な構造で、これには呆気に取られました。

開かなくなったセイフティボックス   縦にしただけでロックが外れた

こういった事件は頻繁にあり、一生に何度も巡り合えないドキドキを筆者は日々楽しんでいます。

驚きが減ると不満が増える

新しい発見(=驚き)を楽しめるかどうかで、ドキドキ派(ポジティブ派)とイライラ派(ネガティブ派)に分かれ、 その差はほんの紙一重 です。 前回 書いた通り、ベトナムと日本は70%以上似ています。ベトナム生活が快適過ぎ、そこから生まれる「ベトナムマジック」によって日常の驚きが減ってくると、 不満が募ってイライラしてしまう ことがあります。

例えば、自宅から一歩外に出ると、最初に出会う不満は「交通ルール」です。

場面交通ルール(実運用) ※筆者主観
交差点 △ 早い者勝ち and 強い者勝ち
信号× バイクはスルー
一方通行 × バイクは逆走
歩道× バイクも走る
クラクション連射モード

クラクションが鳴りっぱなしの道路と、歩道も走る定員無制限のバイクに辟易して、「 交通ルールを守らないベトナムには住みたくない 」とホームシックになる日本人は、 残念ながらネガティブ派 です。

でも、 ちょっとお待ちください 。日本では本当に交通ルールが守られているでしょうか?

場面交通ルール(実運用) ※筆者主観
制限速度× 5~15km/h超過
信号△ 黄色は守らない
一時停止× 停止線を越えてから止まる
信号のない横断歩道× 歩行者がいてもほぼ止まらない
クラクション激怒 または 感謝

日本人もすべてを厳密に守っている訳ではなく、柔軟に運用していることがわかります。

しかも、日本に行ったベトナム人留学生から「日本人の交通マナー」について、こんな感想を聞くことがありました。

この指摘は鋭すぎて正直驚きます。

つまり、交通ルールを例に取れば、「法律でも運用でも守るケース」と「法律と運用で少し異なるケース」があり、何よりも その場所の秩序を守ることが優先 されるのです。同じベトナムであっても、ハノイとホーチミンではヘルメットの着用率に差があります。

交通ルール以外にも会社の規律など、 本当に守らないとダメなのか、多少の逸脱はOKなのか 、運用方法と理由をよく説明する(してもらう)ことが肝要です。食器が同じせいか、ベトナム式の食事マナーを守れない日本人も多いようです。

まとめ

ベトナムの日常には驚くべき発見が埋もれていて、そのビックリを楽しめれば気持ち良いベトナム生活が送れます。

様々なルールが日本にもベトナムにもあり、何を守りたいかによって、解釈や運用が異なっています。例えば 日本人が「時間」「挨拶」「誠意」を守りたくても、説明がなければベトナム人は理解も納得もできない はず。日本人だって全部のルールを守っている訳ではないのです。

ベトナムの日常で日本人がストレスを溜めないために、

?新しい発見にアンテナを立て、驚きを楽しめるドキドキ派になる
?ベトナム人と日本人では「守りたいもの」(ルール)が違う。お互い理解し尊重する
?ベトナム生活から得られるヒントで、日本の不思議を発見してみる

ことが重要です。イライラ派ではなく、ドキドキ派を目指してポジティブに生活しましょう。

ロジカルに分析し超ポジティブに生きる[ロジ・ポジ]。

次回もご期待ください。

著者紹介
堀岡宏至(ほりおかこうじ)
石川県金沢市出身。早稲田大学商学部卒。ベルリンに4年、ハノイに2年、ホーチミンに3年。新しいことへのチャレンジと海外旅行(北半球51ヶ国)を趣味とし、特技は、超ポジティブ思考とパソコンの分解修理。

現在、株式会社廣済堂のベトナム3法人(廣済堂HRベトナムZEN外国語教育センターYUKI日本語センター)の代表取締役。「ロジカルシンキング」「グローバル人材」等の研修講師を務め、時間があれば大学生にも講義を行う。

基本はシャイで無口だが、話し始めると止まらない、と言われる。

連絡先:logiposi@gmail.com または https://www.facebook.com/logiposi/
[ロジ・ポジ]
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
産業クラスター新政令、ハイテク企業向け用地を優先確保 (13:03)

 政府は8月1日、産業クラスターの管理・開発に関する政令第32号/2024/ND-CPの一部を改正・補足する政令第303号/2026/ND-CPを公布した。新政令は2026年9月15日に施行され、民間セクターのハイテク企業や革新的ス...

27年テト休暇は7連休か10連休、26年文化の日は最大4連休案 (6:35)

 内務省は、2026年のベトナム文化の日および2027年のテト(旧正月)と建国記念日に伴う休暇について、日程案を関係機関に提示し、意見聴取を行っている。 2026年「ベトナム文化の日」は最大4連休  2026年11...

高校卒業試験不正、328人の結果取り消し・全科目再試験へ (6:07)

 教育訓練省は、東北部地方トゥエンクアン省のトゥエンクアン英才高校の試験会場における2026年高校卒業試験で組織的な不正があったとして、同会場の受験生328人全員の試験結果を取り消し、全科目の再試験を行う...

消えゆく証言者の記憶、異国で戦死者の遺骨を捜す兵士たち【前編】 (2日)

 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかりとは、日に日に年老いていく証言者たちの記憶だ。  「証言者が場所を間違えて覚えていた可能性はない...

26年7月ベトジョー記事アクセス数ランキング (5:32)

 VIETJOベトナムニュースが2026年7月に配信した記事のアクセス数ランキングをご紹介します。 1位:5kmにわたり救急車の進路譲らず、搬送中の脳卒中患者が死

26年7月ベトジョー記事10選:4~6月GDP成長率+8.39%など (5:27)

 財政省傘下統計局(NSO)の発表によりますと、2026年4~6月の国内総生産(GDP)成長率(推定値)は前年同期比+8.39%となり、前期の+7.94%(確定値)から加速しました。4~6月としては、2005年以降で最も高い水準とな...

ダナン市と配車グラブが提携、アプリでOCOP・特産品販売へ (4:47)

 南中部地方ダナン市人民委員会は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進およびデジタル経済の発展に向けて、シンガポール系グラブ(Grab)の現地法人グラブベトナム(Grab Vietnam)と提携し、同社の配車・...

「ザ・ココア・プロジェクト」、実店舗2店を閉店 製造販売は継続 (4:24)

 クラフトチョコレートの製造や販売を手掛けるザ・ココア・プロジェクト(The Cocoa Project)は、ホーチミン市内で運営する実店舗「ココア・カフェ(Cocoa Cafe)」と「ココア・キッチン(Cocoa Kitchen)」の2店舗を...

VSIP、クアンニン省に新工業団地を建設へ 29年稼働開始 (3:38)

 東北部地方クアンニン省のクアンイエン沿岸経済区で、ベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)が総額約5兆8100億VND(約350億円)を投じて「VSIPクアンニン工業団地」を開発する計画だ。  この事業では、2026年...

ノイバイ空港、配車アプリ車両などの乗車レーン見直し 苦情殺到で (2:15)

 ハノイ市のノイバイ国際空港は、車両の混雑緩和を目的に3日から導入した新たな車両動線計画について、利用者からの不満や抗議を受け、5日に第1旅客ターミナル(T1)の営業用車両の乗車レーンを急きょ変更した。当...

越アニメ「ウルフー」に全動画削除命令、英国で著作権侵害認定 (5日)

 英国・ロンドンの高等法院は、ベトナムのアニメ制作会社であるSコネクト(Sconnect)が制作する人気アニメ「ウルフー(Wolfoo)」について、英国の人気アニメ「ペッパピッグ(Peppa Pig)」の音声を無断使用し、広範...

ミス・ヘリテージ・グローバル、10月にベトナムでアジア初開催 (5日)

 南中部地方ダナン市で3日、国際ミスコンテスト「ミス・ヘリテージ・グローバル2026(Miss Heritage Global 2026)」のベトナム開催に関する発表イベントが行われた。同大会がアジアで開催されるのは今回が初めて...

NISSHA、ベトナム子会社で不適切な会計処理が判明 決算発表延期 (5日)

 産業資材事業やディバイス事業、メディカルテクノロジー事業を手掛けるNISSHA株式会社(京都府京都市)は、8月6日に予定していた2026年12月期第2四半期(中間期)決算発表を延期することを明らかにした。  5月...

ベトナム空軍士官学校、無人機実地訓練センターを設立 (5日)

 国防省傘下空軍士官学校(Air Force’s Officer College、南中部地方カインホア省)で4日、国防省の決定に基づく無人航空機(UAV)実地訓練センターの設立発表式が開催された。  式典では同センターに決勝軍旗が...

ホーチミン:優待対象者に無料公共交通物理カード発行開始 (5日)

 ホーチミン市公共交通管理センター(Ho Chi Minh City Management Centre of Public Transport=MCPT)は、高齢者や障害者など運賃の無料・割引制度の対象者向けに、物理カード型の「公共交通カード」の申請受付...

越日・日越辞書(8万語収録)
©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved