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【第8回】お泊まり保育~年長組~

2019/08/21 11:05 JST配信

毎年1学期の最後に年長組は親元を離れ、同年齢の仲間と保育者と一緒に幼稚園で1泊2日を過ごすお泊まり保育があります。今年も年長児23名が4つのグループに分かれ、数週間前からキャンプの準備を始めていきました。

少人数グループを通して…

少人数のグループで活動をする目的は、仲間関係を広げて欲しいという願いのもと、普段から遊ぶ仲の良い関係の友達とはあえて離してグループ作りをします。

また、保育者が物事を決定していくのではなく、仲間同士で相談して進めていって欲しいことももうひとつの願いであります。相談をしやすくするために少人数のグループにしています。

「相談する」ということは、保育者が普段の保育の中で意識をしていないといけません。この時だけ「相談しよう」と言ってもできることではありません。4月に担任が変わったことや、子どものこの時期の成長を見て、お泊まり保育が刺激となり、これから相談をする場が増えていくことを我々保育者も期待しています。

タオディエンへもお出かけ

今年のお泊まり保育のスケジュールは、お昼前に登園し、すぐにタオディエンの幼稚園にバスで出かけました。大きなプールに入ることと、タオディエン幼稚園で給食を食べることが目的でした。

よかったことは、到着するとタオディエンの2歳児たちが「ようこそ」と迎えてくれたこと、帰りがけには、年長組から「またね」と言葉を交わすことができたことでした。通り一遍に、プールだけ借りて「さようなら」ではなく、そこにいる住人=2歳児たちと言葉を交わせたことは、子どもたちの心に残ったと思います。

夕食準備とキャンプファイヤー

幼稚園に戻るとすぐに夕食の準備でカレーの野菜切り、米研ぎが始まりました。年長組になってから、ピザ作りなどの経験はしているものの、本格的に野菜を切ったり、お米を研ぐのは初めての体験でした。先生たちが、各グループにしっかり付いて一人一人に関わりました。夕方になり、ホームシックになる子どもがいるのでは…と少し心配しましたが、今年は寂しがる子どもはなく、また具合が悪くなる子がいなかったことが幸いでした。

夕食後、日が暮れ始めた頃、園庭でキャンプファイヤーが始まりました。全員の先生がリーダーを務め、一つひとつの出し物が展開されました。歌あり、踊りあり、ゲームありと盛りだくさんの内容です。

暗闇・火・自分たちの声・ギターの音と電気を使うものは一切用いず(踊り用のCDは別です)、キャンプファイヤーを囲んで、自然の中で耳をすませて、聞き入り、声を合わせて歌い、目を凝らして夜空の星を見つける…。昼間の保育では経験できない体験をすることができました。

翌日も…

また、翌朝にキャンプファイヤーの木の燃えかすが子どもたちの大発見となり、ここでも遊びが広がりました。燃えきらなかった黒焦げの枝を持ち上げたり、「せんせい、くろくなってる」と地面に描いてみたり、顔にまで塗ったり、思い思いに炭と対面していました。キャンプファイヤーが終わると同時に場所を綺麗に片付けてしまうと、この発見はなかなかできません。自然と出来上がる環境全てが子どもたちの学習の場所です。

お昼直前まで、マラソンで走り、ネイチャーゲームで歩きまわったお陰で、子どもたちはヘトヘトになったようでしたが、お泊まり保育の最後はグループごとの発表。自分たちの発見したもの、楽しかったことをグループの仲間と相談して、全員の前での発表をしました。拾ったもので、国旗の模様を作ったり、グループで歩いた地図を描いたり、自分たちが楽しかった事をみんなに発表して、一人一人がそれぞれ輝いていました。

自然の中に身を置いて、沢山の発見をし、それを仲間と表現し、みんなと一緒にいる楽しさがわかること。これが年長になったという証しでもあります。2学期はどんなふうに自分らしさを発揮し、仲間を意識しながら、自分たちの世界を広げていけるか楽しみでたまりません。

著者紹介
多々内三恵子
おおぞら日本人幼稚園理事長・園長。

タオディエン日本人幼稚園園長。

静岡大学教育学部附属幼稚園・青山学院幼稚園教諭を経てホーチミンで日系幼稚園を開園。

日本の保育を真摯に、かつユニークに展開中。

子どもの世界の面白さを語ったら止まらない。

>> おおぞら日本人幼稚園ウェブサイト

>> タオディエン日本人幼稚園フェイスブックページ
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