ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

【第55回】Shopeeが一人勝ち?~アクセス数から見るベトナムECの現状

0000/00/00 00:00 JST配信

ベトナムのEC市場は前年比25%程度の成長を遂げています。 ベトナムの消費者小売市場の伸びがコロナ前までは大体10~12%程度でしたので、倍のペースで伸びていることになります。小売市場全体でのオンライン比率は現在5%程度と考えられます。日本のEC比率が7%弱と言われていますので市場規模は異なるもののオンライン利用の機会としては非常に近しいものとなっています。

そんなEC市場ですが、主要プレイヤーの人気にここ1・2年の間に変化が見られます。今回はサイトアクセス数の遷移からECサービスのトレンドを見ていきたいと思います。

まず第一に、Shopeeが一人勝ちの様相を見せていることが挙げられます。Lazada, Tiki, SendoなどのECプラットフォーム事業者のアクセス数が落ち込み傾向にあるのに対して、Shopeeはこの18ヶ月の間でアクセス数を50%以上増やしています。Shopeeは元々女性や若年層に人気があり、地方でのシェアが高いという特長がありましたが、大規模なプロモーションや広告施策によって、これらの層がよりオンラインで購入をするようになった点が人気向上に寄与していると考えられます。一方で、LazadaはAlibabaに買収されて以来ここ数年少し元気がなくまた女性層の取り込みという点でShopeeと差がついているように感じます。またTikiやSendoなども、配送サービスなどの品質差異や価格施策などで差別化を図ろうとするものの息切れ気味の印象があります。

もう一つの特長がIT/家電分野でのECの広まりです。The gioi di dong、Dien may XANHといった携帯電話・家電店舗を運営するモバイルワールドグループのECサイトはベトナム有数のオンライン売上を誇っており、売上に占めるオンライン比率は既に10%を超えています。また、アクセス数Top20に入るEC事業者のうち13社はIT/家電分野となっており、このカテゴリーはいち早くオンライン化が進んでいると言えます。ファッション・美容などの分野ではShopeeなどのECプラットフォーム事業者がユーザを現状囲い込んでいますが、ITの分野は小売店舗のECサイトが健闘しています。

これらのECサイトに加えて、FacebookやZaloのようなソーシャルネットワークでの販売比率が高いのがベトナムの特長と言えます。実際これらのソーシャルネットワークでの販売規模はLazadaやTikiなどの有力ECサイトと同等程度と考えられます。特に個人や中小企業者が食品や美容・ファッション製品などを販売するのに好まれており、チャットしながら購入するプロセスが楽しくて安心という理由からスマホネイティブの若年層に好まれています。

今後は、資金力に勝るECプラットフォーム事業者が多くのマーケティング投資を行い顧客獲得を引き続き狙う一方で、ベトナム消費者のニーズ細分化に合わせて、例えば美容・ファッション・食品などの分野での専門ECが増えてくるのではないかと考えられます。またGrabMartなどの買い物お届けサービスなども登場し、ベトナム消費者の購入行動はオンラインを中心に大きく変わってくるのではないでしょうか。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
JETP実施の更新案を承認、再生可能エネルギー発展へ (26日)

 ブイ・タイン・ソン副首相は、「ベトナムとの公正なエネルギー移行パートナーシップ(JETP)」設立に関する政治宣言の実施を更新する計画を承認する首相決定第458号/QD-TTgに代行で署名した。  同案は、2021...

ベトナムの高校生がマルウェア作成、9.4万台のコンピュータに侵入 (26日)

 北中部地方タインホア省警察は24日、同省ハックタイン街区在住の高校3年生のN・V・Xを含む容疑者12人による他人のコンピュータネットワーク、通信ネットワーク、電子機器への不正侵入事件について発表した。 ...

ラオカイ省:バットサット国立公園が誕生、国内36番目 (26日)

 西北部地方ラオカイ省人民委員会はこのほど、同省にあるバットサット(Bat Xat)自然保護区を「バットサット国立公園」に格上げする決定を下した。  これにより、同国立公園はベトナムで36番目、同省ではホア...

ハノイ郊外の村落で口承される独自の「隠語」、200年の歴史 (22日)

 ハノイ市郊外のダイスエン村(旧フースエン郡)ダーチャット村落の人々は、ベトナム語の標準語とは別に、かつて竹臼作りの技術を秘伝として守るのに役立った何千もの隠語から成る独自の言語を持っている。  ...

ネット上の嫌がらせや動画サブスクアカウント販売に罰金、政令案 (26日)

 公安省は、サイバーセキュリティおよび個人情報保護分野における行政違反の処分を規定する政令案を発表し、意見聴取を実施している。草案では、偽の身分証明情報を用いたデジタルアカウントの開設や、動画配信...

地場タンロンと韓国ロッテが提携、コールドチェーン高度化などで (26日)

 韓国の物流会社であるロッテグローバルロジス(LOTTE Global Logistics)はこのほど、ベトナムでコメの生産・販売、飼料の生産、畜産などを行う地場タンロングループ(Tan Long Group)と覚書(MOU)を締結した。 ...

ズンクアットとギーソンの両製油所、4月末~5月上旬までの原料確保 (26日)

 商工省によると、中東での紛争激化により世界のエネルギー市場が混乱する中、国内の石油供給は基本的に確保されており、国内2か所の製油所は4月末から5月上旬までの生産に必要な原料を確保していることが分かっ...

第2バックマイ病院建設などの違反、ティエン元保健相を起訴 (26日)

 最高人民検察院はこのほど、第2バックマイ病院および第2ベトドク(越独)友好病院の建設プロジェクトにおける違反に関する起訴状を発行し、グエン・ティ・キム・ティエン元保健相(女・66歳)を国家財産の管理・使...

チン首相、露ザルベジネフチと会談 石油ガス分野の協力拡大を提案 (26日)

 ロシアを公式訪問中のファム・ミン・チン首相は24日、ロシアの首都モスクワに本拠を置くロシアの国営石油会社であるザルベジネフチ(Zarubezhneft)の経営陣と会談し、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)...

EU、ベトナムの交通とクリーンエネルギーに5.6億EUR投資 (26日)

 欧州連合(EU)のヨゼフ・シケラ欧州委員(国際パートナーシップ担当)は24日、ハノイ市で開催された「EU・ベトナムビジネス投資フォーラム」で、ベトナムの持続可能な交通とクリーンエネルギーの分野に5億6000万EU...

配車Be、家族向け配車機能「ビーファミリー」を提供開始 (26日)

 地場ビーグループ(Be Group)は23日、家族向け配車機能「ビーファミリー(beFamily)」の提供を開始したと発表した。2025年末からの試験導入を経て、アプリを直接利用する機会が少ない高齢者や子供の移動のサポー...

ベトナム航空、世界のフルサービスキャリアトップ25で16位に (26日)

 全日空(ANA)が出資するベトナムのフラッグキャリアベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、世界唯一の航空安全・製品格付けサイト「エアラインレイティングス(AirlineRatings)」が

ハノイ:ベトナム国際トラベルマート2026、4月9日から開催 (26日)

 ハノイ市のICE国際展覧会センター(91 Tran Hung Dao, phuong Cua Nam, TP. Ha Noi)で4月9日(木)から12日(日)まで、「ベトナム国際トラベルマート2026(VITM 2026)」が開催される。  今年のテーマは「デジタ...

ガソリンなどの小売価格上限が一斉下落、RON95は1L約180円に (25日)

 商工省と財政省は25日午後2時、各種ガソリンと石油製品の小売価格上限を大幅に引き下げた。  今回の調整による各種燃料の新たな小売価格上限および値下がり幅は以下の通り。 ■企業がガソリン・石油価格...

ハイフォン港とベトナムコンテナ、燃料価格変動で追加料金導入 (25日)

 北部地方最大の港湾ハイフォン港の運営会社ハイフォン港[PHP](Hai Phong Port)は、燃料価格の変動に基づく追加料金(サーチャージ)を適用すると顧客に通知した。市場における燃料価

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved