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- 1兆ウォン投資、バイオBOD工場建設
- 26年1~6月期から年5万tを生産・販売
- 再生可能な繊維開発の米ジェノと技術提携
韓国の大手化学繊維メーカーである暁星(ヒョソン)TNC(Hyosung TNC)はこのほど、東南部地方バリア・ブンタウ省から「暁星BODプロジェクト」への投資に対する承認を得た。
これにより同社は1兆ウォン(約1100億円)を投資し、年産20万t規模のバイオBOD(ブタンジオール)工場を建設する。手始めに2026年1~6月期から、年産5万tのバイオBODを生産・販売する計画だ。
BODはスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)を作るポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)の原料などに使われる原材料だ。
今回の工場設立により、同社はベトナムに素材から繊維まで一貫生産体制を備える大規模なバイオスパンデックス工場を保有することになる。同社はバリア・ブンタウ省で生産したバイオBODを、東南部地方ドンナイ省にある工場でPTMGとした後、バイオスパンデックスを生産していく。バイオスパンデックスは主に、エコな繊維製品を取り扱う欧米の取引先を対象に販売するという。
これに先立ち同社は2023年10月、再生可能な繊維を開発する米国のジェノ(geno)と技術提携を行った。ジェノは植物由来の素材を化学物質に転換する技術を保有する。同技術により製造したバイオBODは、一般的な製品に比べ90%以上の二酸化炭素(CO2)を削減する効果がある。