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- 中立的か関心なしの企業は14%にとどまる
- 23%が「将来的なコストの増加」懸念
- サプライチェーン混乱のリスク増大も
大手国際会計事務所の英系プライスウォーターハウスクーパース・ベトナム(PwCベトナム=PwC Vietnam)はこのほど、米国の関税政策が製造分野のベトナム企業に及ぼす影響についての調査結果を公表した。
86%の企業が関税の悪影響に強い懸念を示し、中立的または関心がないという企業は14%にとどまった。
関税が及ぼす具体的な影響については、23%が「将来的なコストの増加」、15%が「市場の変化」、同じく15%が「米国の輸入需要の減少」、14%が「ビジネス環境の競争激化」、同じく14%が「サプライチェーンが混乱するリスクの増大」と回答した。
PwCベトナムは、「サービス業」、「米国に輸出している製造業」、「その他の製造業」の3つに分類し、それぞれについて影響を分析した。サービス業では、物流・運輸と金融・コンサルティングの業種で需要や利用が減少する可能性がある一方、IT・アウトソーシングは米国企業が中国からベトナムに移転すれば恩恵を受ける可能性があるとしている。
米国に輸出している製造業では、米国市場での投入コストの増加と競争力の低下、米国企業からの受注の減少、法的費用の増加、サプライチェーンの混乱が生じる恐れがあると予想している。
また、その他の製造業では、サプライチェーンの変動、国内競争の激化、為替レートの変動による生産コストの上昇の可能性があるとしている。