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- ベトナム戦略的企業トップ30を初発表
- 経済に持続的な価値を創出する先駆的存在
- 経営手法やブランド構築でも独自性
ベトナム評価レポート社(ベトナムレポート=Vietnam Report)は21日、「ベトナム戦略的企業トップ30(ALPHA30)」のリストを初めて発表した。
ALPHA30に名を連ねた企業各社は、規模の大きさで国内をリードするだけでなく、新たな成長モデルを形成して、ガバナンスの質の向上を促進し、ベトナム経済に持続的な価値を創出する役割を担う先駆的な存在とされている。
ALPHA30に選出された企業各社と順位は以下の通り。
規模面について、ALPHA30の企業各社は54万人の労働者を雇用し、2024年末時点の合計資産は2430兆VND(約13兆5000億円)となっている。1社当たりの平均資産は81兆0220億VND(約4500億円)にのぼり、トップ30より下位につけたグループ(以下、第2グループ)の企業各社の規模の3.6倍に相当する。
ALPHA30の2024年における合計売上高は1100兆VND(約6兆1000億円)で、同年の国内総生産(GDP)の9.5%に相当する。2020~2024年までの5年間における年平均売上高成長率は+11.6%となっている。
2022~2024年の3年間におけるALPHA30の企業各社の平均株主資本利益率(ROE)は9.5%で、第2グループの5.5%を大きく上回り、自己資本の最適化で高い効率性を示している。
一方で、平均総資産利益率(ROA)は4.7%と、第2グループの4.8%を若干下回る水準となった。これは、ALPHA30の企業各社が長期的・大規模な投資に重点を置き、戦略的な意義を持つ事業を推進しているという特性を反映している。
ALPHA30の企業各社は、規模や経営力だけでなく、経営手法やブランド構築においても独自性を示しており、中でも、国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)と地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)の2社は、国家的ビジョンと結びついたブランドストーリーを構築している。
このうち、VICは「Made in Vietnam」によるグローバルテクノロジーブランドの創造に努めており、一方のベトテルはデジタル変革と国家テクノロジー安全保障を支える中核企業としての役割を果たしている。