メコンデルタ地方ロンアン省ベンルック郡在住の精神的疾患を持つと思われる夫妻が、長期にわたって自宅に引きこもり、2人の子どもを監禁状態にしていたが、このほど地元警察が家に突入し子どもたちを救出した。
夫ダットと妻チャムのこの夫妻は人里離れた地区に住み、2004年から現在に至るまで子どもを学校に送り迎えする以外、外出することはほとんどなく近所付き合いもなかったという。
妻のチャムは1カ月ほどロンアン総合病院精神科に入院していたが、自宅に戻ってからは以前のように子どもを学校に行かせることもなく、完全に家族だけで引きこもった生活をこの3週間続けていた。9月22日、本紙記者が夫のダットに電話取材を行なったところ、「死んでも家族一緒のほうが幸せだ」と心中をほのめかすようなことを言ったため、一家の安否が危ぶまれていた。
ロンアン省警察は2人の子どもを助け出すため、9月25日午後6時50分ごろ夫妻宅に強行突入し、子どもたちを無事救出すると共に夫妻の身柄を拘束した。警察は今後、夫妻の精神鑑定を行い病気であれば治療を受けさせ、そうでない場合は子どもに対する虐待容疑で刑事責任を追及することにしている。