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労働保護・科学技術研究所のレ・バン・チン所長は22日に開かれたセミナー「世界経済参入過程における労働者の健康管理と保護」で、労働災害によってもたらされる損害は毎年200億ドン(約1億円)に達していると明らかにした。
労働災害の主な原因は▽労働安全に関する規定違反▽職場の安全対策の欠如▽労働者に対する安全教育・訓練の不足▽危険な設備機器の使用――など。また、保健省によると、定期健康診断を受けている労働者の割合は全体の約8~12%に過ぎないという。
ベトナム労働総連盟のダン・ゴック・トゥン議長は「ベトナムでは現在約1000万人の労働者が工業分野の企業約20万社で働いている。不況の中、価格の安さでシェア獲得を目指す一部の企業が、低品質の材料や燃料を用いて時代遅れの古びた技術で生産加工を行なっている。これによって職場環境や労働条件の劣悪化が進んでいる」と述べた。
2004年から2008年の5年間に全国で発生した労働災害件数は2万7744件で、2万8822人が被害に遭い、うち3172人が死亡している。