ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

日本で働くベトナム人男性、元技能実習生の妻の遺影に捧げる歌

2019/08/29 05:13 JST配信
(C) thanhnien.vn
(C) thanhnien.vn 写真の拡大.

日本で会社員をしているダン・ティエン・アンさん(25歳)は25日夜、日本から急きょ帰国し、来月末に結婚式を挙げる予定だった妻のDさん(25歳)が眠る棺にブーケと結婚指輪を置いてバージンロードを歩く妻に捧げるはずだった歌を遺影に向かって涙ながらに歌った。

 メコンデルタ地方ティエンザン省出身のアンさんとホーチミン市クチ郡出身のDさんは、ホーチミン市工科大学の同級生で在学時に交際を始めた。卒業後にDさんは技能実習生として、アンさんは会社員としてそれぞれ日本へ渡った。

 実習満了で数か月前に帰国したDさんは、東南部地方ビンズオン省で通訳として働きながら9月29日に予定していた結婚式の準備を進めていた。2人は婚姻届も提出し、結婚式の招待状も書き終え送るばかりになっていた。結婚式後にはアンさんが身元保証人となり、Dさんも日本へ戻る予定だったという。

 ところがアンさんは25日、Dさんが同日朝にクチ郡で交通事故に遭い急逝したとの一報を受けた。さらにフェイスブック(Facebook)を介して米国のライブ配信サイト「ライブストリーム(Livestream)」で事故の動画を発見し、ゴザで覆われた遺体の横で泣く妻の家族を見て、事故の被害者が妻であることを確信した。急なことに航空券はどこも売切れだったが、なんとか人づてに買うことができ、アンさんはホーチミン市に向かった。

 棺の前で歌い終えるとアンさんは遺影に向かって語った。「君にもっと色んなことをしてあげたかったけれど、今僕にできることはこれくらいしかない。君と小さな家族を築こうとしていたのに、今となってはどうすればいいか分からないけれど、僕は精一杯生きるよう頑張るよ。きっと天国でよほどのことが起きたから君は呼ばれたんだよね、さもなければ僕を置いて逝くはずがないもの。あと32日もすれば僕たちの結婚式だよ…」。

 気丈に振舞うアンさんだったが、母親の胸に抱かれると嗚咽をあげて泣き崩れた。

[Thanh Nien 10:01 26/08/2019, T].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
地場企業、レイヤー1ブロックチェーンネットワークを開発へ (5:04)

 地場ワンマトリックス(1Matrix)は6日、ベトナム人が設計・運営する国産のレイヤー1ブロックチェーンネットワークを開発・運営する計画を発表した。  同社は、企業や官民向けに包括的なブロックチェーンソリ...

村田製作所の生産子会社、ドンナイ省で新生産棟を着工 (4:07)

 株式会社村田製作所(京都府長岡京市)の生産子会社であるムラタ・マニュファクチャリング・ベトナム・ホーチミンプラント(Murata Manufacturing Vietnam Co., Ltd. Ho Chi Minh Plant)は、新生産棟の建設を開始...

アイデム、地場リキベトナムと業務提携 外国人材への就職支援強化 (3:56)

 総合人材情報サービスの株式会社アイデム(東京都新宿区)が展開するアイデムグローバルは4月22日、ベトナム最大手の日本語学校を運営するリキベトナム教育・貿易(Riki Viet Nam Education and Trading、ハノイ市...

世界のベトナム人街を訪ねて【ロンドン編】 (4日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。)  ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角カフェでベトナムコーヒーを1杯  国外に住むベトナム人、いわゆる越僑は、2024年末時点で世界130

ベトナムロジスティクス国際展示会、ホーチミンで7月31日から (2:35)

 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan 7, TP. Ho Chi Minh)で、7月31日(木)から8月2日(土)まで、「ベトナムロジスティクス国際展示会2025(VILOG ...

内務省、特定分野の外国人専門家の労働許可証免除を提案 (8日)

 内務省は、外国人労働者のベトナムでの就労に関する政令第152号/2020/ND-CPおよび政令第70号/2023/ND-CPを改正・補足する政令案を策定しており、この中で、特定事業分野の外国人専門家について規定を緩和するこ...

5月施行の新規定、山岳地帯や離島の園児・生徒支援措置など (8日)

 5月に施行される新規定3本をまとめて紹介する。 1.少数民族居住地域や山岳地帯、離島の園児や生徒に対する支援措置  政令第116号/2016/ND-CPに代わる、少数民族居住地域や山岳地帯、沿岸部、離島の園児...

小学3年生から日本語を「第1外国語」に、全国の一部学校で (8日)

 石破茂内閣総理大臣のベトナム訪問に併せ、日本とベトナムは、ベトナムの普通教育機関における日本語教育に関する枠組み合意や、半導体分野における人材育成の協力覚書を交わした。  教育訓練省によると、...

FPT、地場IT企業に出資 証券業界のDX加速へ (8日)

 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、証券・金融・銀行分野で約20年の実績を持つ地場IT企業であるナムベト・ソフトウェア・サービシズ・アンド・ソリュ

ビンホームズ、キャピタランドと不動産開発で提携 (8日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)の子会社で住宅開発最大手のビンホ

ベトナムとカザフスタン、戦略的パートナーシップに関係格上げ (8日)

 トー・ラム書記長は5日から7日までの日程でカザフスタンを公式訪問し、現地時間6日午前にカスムジョマルト・トカエフ大統領と会談した。  1992年の外交関係樹立以来、ベトナム共産党書記長がカザフスタンを...

24年の即席めん需要、ベトナムは81.4億食 世界4位を維持 (8日)

 世界ラーメン協会(WINA)によると、2024年におけるベトナムのインスタントラーメン(即席めん)需要は81億4000万食で、前年の81億3000万食から+0.1%(+1000万食)増加した。順位は前年と同じく4位だった。  WIN...

考古学者・音楽家のグエン・ラン・クオン氏が死去 (8日)

 ベトナムを代表する考古学者・人類学者で、音楽家としても知られるグエン・ラン・クオン(Nguyen Lan Cuong)氏が6日、ハノイ市のベトナム国家大学ハノイ校(ハノイ国家大学)医科薬科大学附属病院で死去した。84歳...

日本政府、日越関係増進への寄与で3人に叙勲 (8日)

 日本政府は4月29日、令和7年(2025年)春の叙勲受章者を発表した。日本とベトナムの関係増進に寄与した功績により、日本人1人とベトナム人2人の計3人が叙勲を受けた。  日本人では、昭和女子大学名誉教授の友...

ホーチミン:7区~カンゾー間メトロ、ビンGに立案許可 (8日)

 ホーチミン市の市街地と市最南端のカンゾー郡の埋め立て沿岸都市区までを結ぶ新たな都市鉄道(メトロ)を整備する構想について、同市人民委員会は、地場系コングロマリット(複合企業)ビン

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved