ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ハノイ:17歳のミスコン準優勝者バラバラ殺人事件、男に死刑判決

2024/10/04 04:09 JST配信
(C)vietnamnet
(C)vietnamnet 写真の拡大.
  • 遺体をバラバラに切断して川に遺棄
  • 17歳美少女が被害者で話題の事件
  • 被告が全面自供、動機は金銭トラブル

ハノイ市人民裁判所は30日、強盗殺人の罪に問われていたター・ズイ・カイン被告(男・39歳)に死刑判決を言い渡した。この事件は、被害者の遺体がバラバラに切断されたうえ、発泡スチロール容器に入れて川に遺棄されるという残虐な手口、そして、被害者が17歳のミスコン準優勝経験者だったことから世間の注目を集めた。

 公判では、カイン被告が被害者のH・Y・Nさんについて、派遣コンパニオンとして働いていたと証言したが、Nさんの母親が異議を唱えた。母親によると、娘とは2021年から一緒に暮らしており、娘は被告から借金するほど生活に困ってはおらず、慈善活動に参加する程度の金銭的余裕があったという。また、娘は極度の秘密主義者でもあり、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を更新するのはミスコンで受賞したときぐらいだった。

 母親は娘が殺害された後、火葬するお金がなかったため、バイクを質入れしなければならなかった。事件後、被告の家族が1億VND(約58万円)の賠償金を送金した。母親は、「被告の両親は親切な人で、葬儀代として1億VNDを支払ってくれた。陪審には法律に基づいて被告を罰してもらいたい」と語った。

 被害者の母親の証言に先立ち、検察側はどのような形で被害者にお金を貸したのかを質問し、被告は被害者が指定した口座に送金したと証言。この内容については、警察が集めた証言とも一致。被告は起訴内容の事実を認めて、警察に対しての証言から内容を変えようとはしなかった。

 起訴状によると、2021年初め、被告はハノイ市内でコンパニオン仲介を生業としていた。Nさんとは仕事を通じて知り合い、彼女は自己紹介の際に2000年生まれのタインと名乗った。被告はNさんに何度も仕事を斡旋。仕事内容は1回200万VND(約1万2000円)/4時間で客と一緒に酒を飲みに行くというもの。この場合、被告の取り分は客が支払った金額の25%だったという。

 2022年4月頃、被告はNさんに年利73%の条件で6000万VND(約35万円)を貸した。同年末までに、Nさんは利息と元本の一部を返したが、以降は何度求めても返済に応じなかった。

 2023年10月10日、被告は客が会いたがっているとNさんに嘘をついて自宅まで呼び出し、その後、Nさんと食事に出かけた。同日夜、被告は同市ザーラム郡にある新都市区「ビンホームズ・オーシャンパーク(Vinhomes Ocean Park)」のマンションの一室で借金の返済を要求。Nさんはお金がないと言って、はめていた指輪を外して被告に渡し、これを質として預けると話した。

 被告はこれに同意せず、誓約書を書いてIDカードを置いていくよう求めたが、Nさんがこれを拒否。返済の意思なしとみた被告は、Nさんの背中を蹴り、倒れたNさんはテーブルに頭をぶつけて気を失った。これを見た被告はNさんをシャワー室に運び、冷水を浴びせると、しばらくしてNさんが目を覚ました。Nさんが大声で叫んだので、被告はナイフで脅して黙らせようとしたが、逆効果となり、悲鳴をあげ続けたため、その場で刺殺した。

 被告はNさんの死亡後に所持品を確認して携帯電話と口紅を盗み、遺体をホン川(紅河)に遺棄することを思いついた。被告は被害者の遺体をバラバラにして、発泡スチロールの容器に詰め込むと、タクシーを呼んで同市ザーラム郡バッチャン村まで運び、遺体を川に遺棄。

 2023年10月23日、クレーン修理業者が遺体の一部を発見して警察に通報。警察が容疑者を特定して、10月16日に被告を逮捕した。被告は裁判で犯罪事実を認めて反省の意を示し、陪審側に誠実な自白と家族が遺族に賠償金を支払ったことを考慮して、情状酌量の検討を望んだ。

[Vietnamnet 12:01 30/09/2024 U].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトジェットエア、初のボーイング機を正式受領 (13:17)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は23日、米ボーイング社(Boeing)との間で締結した総額320億USD(約5兆円)規模の200機の発注のうち、初号機となるボーイ

ホーチミン:犬猫の飼育ルールを厳格化、狂犬病ゼロへ対策 (13:07)

 ホーチミン市人民委員会は、2026~2030年の狂犬病対策プログラムを承認した。プログラムでは、2030年までに狂犬病によるヒトの死亡例をゼロにすることを目標とする。  同プログラムによると、犬猫の飼育者...

「ベトナム南部地域投資環境紹介ウェビナー」、12月12日開催 (12:22)

 日本貿易振興機構(ジェトロ)ホーチミン事務所は、12月12日(金)のベトナム時間14時00分から15時30分まで(日本時間16時00分から17時30分まで)、「省市合併後のホーチミン市を中心としたベトナム南部地域投資環境...

ホーチミンの市場とともに生きる:バンコー市場 (23日)

 ホーチミン市のめまぐるしく変わりゆく街並みの中で、バンコー市場(cho Ban Co)は、記憶の断片のようにひっそりと存在している。商人たちは日々、市場で商売を続けている。まるで、1束の野菜が、1kgの玉ネギが...

ベトナムのデジタル経済規模見通し、25年に東南アジア2位へ (6:32)

 米グーグル(Google)とシンガポールのテマセク(Temasek)、米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)が共同で実施・公表した調査レポート「e-Conomy SEA 2025」によると、ベトナムの202...

ミュージカル「アニオー姫」、26年にKAAT神奈川芸術劇場で初演 (6:01)

 「アニオー姫」実行委員会(ブレイングループ、ヤマハミュージックベトナム、NPO国際交流促進協議会)は、「ミュージカル『アニオー姫』~Hen gap lai再び~」を、2026年9月にKAAT神奈川芸術劇場で初上演する。 ...

FPT情報通信、エジプト政府機関ITIDAとデジタル化推進で提携 (5:44)

 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)は、エジプト政府機関の情報技術産業開発庁(ITIDA)との間で覚書(MOU)を締結した。双方は先端技術の活用や人材育成を通じ、エジ

普通教育でAI教育を試験導入、小学校で12月から (5:40)

 教育訓練省はこのほど、普通教育における人工知能(AI)教育の試験導入に関する指針案と計画を公表した。小学校でのAI教育は12月から実施する予定だ。  AI教育カリキュラムは、4つの能力に対応する4つの知識...

ブルボン、ザライ省でカカオ豆の原料産地開発へ 現地企業と覚書 (4:40)

 大手菓子メーカーの株式会社ブルボン(新潟県柏崎市)は12日、カカオ豆の安定調達と現地産業の発展を目的として、南中部地方ザライ省において現地企業との間で「ザライ省におけるカカオ原料生産地域の開発および...

ハノイ:文廟・國子監、科挙文化をAR技術で体験 (3:53)

 ハノイ市の文廟・國子監文化科学センターはこのほど、科挙文化がデジタル体験できるアプリ「ベトナム妙史(Viet Nam dieu su)」をリリースした。拡張現実(AR)と人工知能(AI)を活用した国内初の取り組みで、文化...

ホーチミン:メトロ1号線沿いの不動産価格、3倍に上昇 (25日)

 不動産仲介大手CBリチャードエリス(CBRE)ベトナムの調査結果によると、ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)沿いの不動産価格は、1号線の開通で急騰し、大半の不動産プロジェクト...

ベトナムと南ア、協力関係を戦略的パートナーシップに格上げ (25日)

 ファム・ミン・チン首相は訪問先の南アフリカで21日、同国のシリル・ラマポーザ大統領と会見した。両首脳はこの席で、両国関係を戦略的パートナーシップへ格上げすることで一致した。  両国は、経済・貿易...

サンドイッチ専門チェーン「バインミーオイ」、公式SNSで閉店発表 (25日)

 地場サンドイッチ専門店チェーン「バインミーオイ(Banh My Oi)」が20日、公式ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で、「すべての旅路には終わりがある」と投稿し、閉店の意向を明らかにした。突然の閉...

タイのコーヒーチェーン最大手「アマゾン」、ベトナムから正式撤退 (25日)

 タイのコーヒーチェーン最大手「カフェ・アマゾン(Cafe Amazon)」が、約5年の事業展開を経てベトナム市場から正式に撤退した。ホーチミン市内の店舗はすでに閉店され、公式SNSでも事業終了が案内されている。 ...

グラブ、13〜17歳向けサービスをベトナムで試験導入 (25日)

 シンガポール系グラブ(Grab)の現地法人グラブベトナム(Grab Vietnam)は20日、「ファミリーアカウント」を対象に13〜17歳のティーン利用者向けサービスを試験的に導入すると発表した。ベトナムはタイ、マ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved