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- チャン・タイン・チャイ医師が死去
- ホーチミン市医学界の権威
- 結合双生児の分離手術チームの一員
結合双生児として生まれた「ベトちゃんドクちゃん」の分離手術チームの一員として手術に携わったチャン・タイン・チャイ医師が31日早朝に死去した。88歳だった。
同氏は医師歴60年、小児外科分野で50年の経験を持つホーチミン市医学界の権威。旧南ベトナム時代から医師として活躍し、南部解放後も同市に留まって市の医学発展に貢献した。小児外科分野で国内最初の専門家の1人であり、結合双生児の「ベトちゃんドクちゃん」、「ソンちゃんファーちゃん」の分離手術に携わったことで知られる。
1996年から1998年にかけては、地元紙トゥオイチェー(Tuoi Tre)新聞が企画した遠隔地に暮らす幼児向けの口唇口蓋裂手術プロジェクトに参加し、寝る間を惜しんで村々を回って毎日何十件もの手術を行った。取材した記者らが「少しは休んではどうか」と声をかけると、同氏は「手術すればするほど、子どもたちの笑顔が戻り、人生が明るくなる。だから、もう少し頑張ろう」と返答した。
記者が最後に面会した際、病床の同氏はこう語った。「遠隔地での医療プログラムをもっと増やしてほしい。我々を必要としている人々は大勢いる。私が健康なら現地に赴く。私が行けなくても、教え子たちが行くだろう」