ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

事故で切断された手を一時的に脚に移植、妊婦の経過良好

2025/10/01 05:57 JST配信
(C) dantri
(C) dantri 写真の拡大.
  • 双子妊娠23週、労働災害で右前腕ほぼ切断
  • 再建手術に向けて右手を右脚に一時移植
  • 約570万円の募金集まる

ホーチミン市保健局は9月27日、事故で切断された手を一時的に脚に移植した妊婦の状態について発表した。

 ホーチミン市のビンズオン総合病院は9月13日、労働災害により右前腕に重度の損傷を負ったPさん(女性)を、ジーアン地域医療センターから受け入れた。

 病院に搬送された時点で、前腕はほぼ切断された状態で、骨は砕け、動脈も損傷しており、手を失うだけでなく、生命の危険もあった。特にPさんは妊娠23週で、双子を身ごもっていた。

 ビンズオン総合病院は、Pさんを受け入れた直後に緊急処置を行い、院内に「レッドアラーム」を発動した。救急科、麻酔科、産科、整形外科などの専門医を緊急招集して、合同カンファレンスを行った。

 結果、胎児は安定しており、陣痛も始まっていなかったが、右手の前腕の半分が切断されかけており、尺骨と橈骨は粉砕骨折し、尺骨動脈と橈骨動脈も損傷していたため、緊急手術が必要と判断された。

 皮膚や筋腱を最大限に温存し、感染を防ぎ、今後の再建手術の条件を整えるため、手術チームはマイクロサージェリーによる動静脈吻合技術を用いて、右手を一時的に右脚に移植し、血流を維持する手術を行った。

 約3時間に及ぶ手術の後、血流は良好に回復し、指先にも赤みが戻った。現在、妊婦は順調に回復しており、意識は明瞭で、バイタルサインも安定し、軽く歩行することもできる。移植された手の血色も良好で、胎児の状態も安定している。

 今後は、胎児が32週に達して十分に成長した段階で、母親が自分の手で双子を育てられるよう、医師らは切断された手を腕に再接合する方法を検討する。

 なお、この妊婦の境遇を知った多くの人から募金が集まり、9月27日までに支援金は10億VND(約570万円)を超えた。

[Dan Tri 20:00 27/09/2025, F].  © Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
地場CTグループ、ASEAN最大級の低空経済センターを建設へ (12/31)

 地場CTグループ(CT Group)はこのほど、低空経済(Low Altitude Economy=LAE)の中核拠点となるセンターへの投資計画を発表した。  同センターの投資総額は約6兆VND(約360億円)、延べ床面積は約50万m2で、ホ...

ホーチミン市初の自転車専用レーンが完成、12月31日に運用開始 (12/31)

 ホーチミン市ビンチュン街区(旧トゥードゥック市)のマイチート(Mai Chi Tho)通りに建設されていた自転車専用レーンが約2か月の工期を経て完成し、12月31日に運用を開始した。同市では初の自転車専用レーンとな...

クリエイト・キャピタル、ソブリンAIデータセンター網構築へ (12/31)

 クリエイト・キャピタルベトナム[CRC](Create Capital Vietnam)と米国サンフランシスコに拠点を構えるハイメーカー(HAIMAKER)は、ベトナム国内で総出力100MW規模のソブリン人工知能

ホーチミンのベンタイン市場で半世紀以上愛されるチェー店 (12/28)

 チュオン・ティ・トゥエット・チンさん(女性・63歳)は、7~8歳のころからホーチミン市のベンタイン市場で母親のチェー(ベトナム風ぜんざい)の屋台を手伝っていた。そして、50年以上にわたり市場に身を置き、母...

未成年犯罪者に電子監視装置の装着義務、新政令 (12/31)

 未成年犯罪者に対する電子監視措置と社会復帰支援を規定する政令第333号/2025/ND-CPでは、未成年者が罪を犯した場合、電子監視装置の装着を義務付けると規定している。  同政令は2026年1月1日に施行される...

通話アプリ「Zalo」、利用規約改定で批判相次ぐ 当局が調査へ (12/31)

 商工省傘下の国家競争委員会は29日、通話やメッセージング、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のマルチプラットフォーム「ザロ(Zalo)」を運営する地場総合インターネットメディア運営大手

25年外交総括、経済外交で協定など約350件合意 (12/31)

 国際情勢が不安定化する中、ベトナムの経済外交は2025年に約350件の協定・コミットメントに合意した。これは、29日にハノイ市で開かれた2025年外交分野総括会議で発表されたもの。会議にはファム・ミン・チン首...

地場スタートアップのサオラテック、ドローンでの輸送実証に成功 (12/31)

 ドローン技術を手掛ける地場スタートアップのサオラテック(Saolatek)は29日、携帯端末販売を展開するジードンベト・テクノロジー(Di Dong Viet Technology)と連携し、ホーチミン市のサイゴンハイテクパーク(SHT...

農業環境省、農産物トレーサビリティシステムをお披露目 (12/31)

 農業環境省はこのほど、ベトナム農産物トレーサビリティシステムのお披露目式典を開催した。同システムは、農林水産物の生産・加工・輸送・流通のすべての過程で原産地情報の記録・管理・検索を可能にするデジ...

日本のベトナム人新規入国者数、25年1~6月期は17万人 (12/31)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年1~6月期における外国人入国者数及び日本人出国者数等に関する統計によると、同期の日本におけるベトナム人新規入国者数は前年同期比+1.3%増の16万9931人で、構...

日本の在留ベトナム人数66万人で過去最高更新、国籍別2位 (12/31)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年6月末時点における在留外国人数に関する統計によると、同時点の日本における在留ベトナム人数は66万0483人で、2024年末時点と比べて+4.1%増加し、過去最高を更新...

日本のベトナム人不法残留者数、国籍別で最多 半年で▲8.6%減 (12/31)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年7月1日時点における不法残留者数に関する統計によると、同時点の日本におけるベトナム人不法残留者数は1万3070人で、2025年1月1日時点と比べて▲8.6%減少した。 ...

電子労働契約に法的枠組み、26年から適用 人的資源管理のDX加速 (12/30)

 政府はこのほど、電子労働契約に関する政令第337号/2025/ND-CP(2026年1月1日施行)を公布した。これにより、デジタル環境における労働契約の締結・履行に法的根拠が整備され、人事管理のデジタルトランスフォー...

ビンEVタクシー、都市部向け小型EVバン配車サービス開始 (12/30)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社で、配車サービス「サインSM

ホーチミン:第4トゥーティエム橋建設を承認、投資総額300億円 (12/30)

 ホーチミン市人民評議会は、第4トゥーティエム橋案件の投資方針を承認した。同案件は、投資総額5兆0630億VND(約300億円)超で、市南部と中心部、アンカイン街区(旧トゥードゥック市)にあるトゥーティエム新都市...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved